出版社内容情報
鎌倉在住の薬膳専門家と知り合った俺・柚木草平。10年前に失踪した友人の目撃情報が鎌倉周辺で頻発しているので、調べてほしいという。失踪した女子校生を探す会の事務局で出会った男好きのする女性が、その晩に殺害されてしまう。失踪事件にどう関与していたのか? 月刊EYESの小高直海などおなじみのキャラクターに加え、神奈川県警の女性刑事など今回の事件も美女づくし。『彼女はたぶん魔法を使う』からおよそ30年、円熟の鎌倉編。
内容説明
鎌倉在住の薬膳研究家と知り合った俺・柚木草平。10年前に失踪した同級生の目撃情報が鎌倉周辺で増えているので調べてほしいと、彼女はいう。早速鎌倉の“探す会”事務局を訪ねるが、これといった話は聞けなかった。ところがその晩、事務局で会った女性が殺害されてしまう。急遽、失踪事件から殺人事件に調査を切り替えた柚木が見つけた真実とは?月刊EYESの小高直海らおなじみのキャラクターに加え、神奈川県警の女性刑事など今回の事件も美女づくし。
著者等紹介
樋口有介[ヒグチユウスケ]
1950年群馬県生まれ。國學院大學中退。88年、『ぼくと、ぼくらの夏』でサントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー。第二長編の『風少女』が第103回直木賞候補となる。90年刊行の『彼女はたぶん魔法を使う』に始まる“柚木草平シリーズ”をはじめ、青春味溢れる作品で人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
192
樋口 有介は、新作中心に読んでいる作家です。柚木 草平シリーズは、初読です。軽妙な会話が楽しいセクハラ探偵物語の秀作でした。柚木 草平の作るジャガイモのピザを食べてみたい。『若くて綺麗な女性に甘くなくては、男として生きていく意味はない』名言です。『陽だまりの 猫は地獄か 極楽寺』にゃあ(=^・・^=)2019/08/29
タックン
58
何回目かの再読。柚木草平シリーズ12弾。おなじみキャラの美人編集者に加え、薬膳研究者に女性刑事など今回も美女づくしで翻弄される草平。その軽薄な雰囲気に軽妙な会話に思わず微笑んでしまう。 10年前に失踪した薬膳研究者の友達の目撃情報の調査を頼まれ調査を始めた途端に殺人事件が発生。柚木が見つけた真実とは? その真相を知った時驚愕の事実とこの探偵小説は素晴らしい作品であると気づいてしまう。 それだけでなく実在するある政治家を糾弾する小説であると。ぜひ読んでこの作品・シリーズの素晴らしさを実感して欲しいです。2023/04/16
Kei
56
途中、予測していた顛末と違い、えっ、そうなの?と思ったけれど。ある読友さんが書いておられたよう、もう誰が犯人であろうと、このシリーズ、どうでもよいような、に、私 も同意です。(笑)会話の妙に、永遠の美女、せつなくて、哀愁があって、ゆるいようで、頑な。それでいて、大人。もう、本当に何十年のお付き合いでしょう。次作も待っております。2019/09/13
pen
55
柚木草平シリーズ最新作。正直に言って、もうストーリとか犯人とかどうでもよい。(笑)この軽妙な会話。草平の言葉を追う事だけで楽しい。第一作からおよそ30年。草平は草平で、樋口先生は樋口先生だった。30年前、それは恋心だったのか、下心だったのか、思い出せない位昔、こんな時 草平のように気が利いたことが言えたらなあと、想いが届かなかった苦さが蘇る。樋口さん、先月で69歳になられたとの事。変わらぬ会話の色香。次の作品を楽しみにしています。2019/08/16
てつ
54
樋口ファン、柚木ファンとしてはたまらない逸品。読み終えるのが惜しい。シリーズを読み返すか…2019/08/04