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創元クライム・クラブ
優しい幽霊たちの遁走曲(フーガ)

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488025533
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

売れない怪奇小説家・津久田舞々は、ある日小さな田舎町からの依頼を受けて、その町についての「物語」を執筆することになる。だが、到着したその日の夜に、彼は謎の封印を解いてしまった。「しっかり妾に仕えろよ。さもなくばお前を呪い殺す」――そう言って現れたのは愛らしい少女。ふりかかる受難を躱しつつ、紳士的な祟り神から生意気なお狐さまなど、異界のものたちにつぎつぎ遭遇してゆく舞々の運命やいかに。怖くて奇妙でチャーミングな、ジェントル・ゴースト・ストーリー。

太田忠司[オオタタダシ]

内容説明

真夏のある日、知見らぬ田舎の駅に、小説家・津久田舞々は立っていた。彼はある編集者から「ホラー作家を欲しがっている」町を紹介され、黄金の国と呼ばれていた町・古賀音を訪れたのだ。町長から、移住してこの町のことを書き残してほしいと依頼された舞々は、古びた洋館で暮らしはじめたところ、「あるもの」の封印を解いたことをきっかけに次から次へと降りかかる難題のせいで奔走する羽目に陥る。幽霊たちと小説家の、不思議なカントリー・ライフ。

著者等紹介

太田忠司[オオタタダシ]
1959年愛知県生まれ。名古屋工業大学卒業。81年、「帰郷」が「星新一ショートショート・コンテスト」で優秀作に選ばれる。2004年発表の『黄金蝶ひとり』で第21回うつのみやこども賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆかーん

79
森見登美彦さんの小説を読んでいるような感覚でした。古賀音にやってきたホラー小説家の津久田舞々さんは、この町の伝説を小説にしてほしいと依頼されます。夢と現実の狭間で、個性あふれる神様たちに振り回されてしまう舞々さん。「全ては古賀音の発展のため」と毛見町長に言われ、悪夢に悩まされながらも、黄泉の国と現実を行き来することで、徐々に神様とも仲良くなっていきます。神様とは、信仰心を忘れた人間が作り出した「捨て神」たち…。時の移り変わりとともに、人間の信仰心が薄れてしまう様子に、切ない気持ちで一杯になりました。2017/08/02

とろこ

70
夢か現か幻か…。ホラーのようなミステリーのような、SFのようなファンタジーのようなコメディのような…。時折、やけに観念的な部分があったり、現代社会への批判めいた部分があるので、それが鼻につく人もいるかもしれない。が、個人的には、割と好きな世界観だった。主人公のホラー作家・津久田舞々と捨て神たちの会話ではクスクス笑ってしまった。特に、祟り神の英丹がツボ。人間は、信仰も都合良く利用してきたんだなぁ、と反省してしまったが、全体的にゆる~い仕上がりになっており、全く怖くないので、刺激弱めがお好みのかたにおススメ。2017/08/26

ダミアン4号

67
ホラー作家の津久田舞々は行き詰った創作活動の起死回生をかけ編集者の助言で“古賀音”という寒村に移り住む事に。迎えた町長に案内され到着したのは山里に不似合いな堂々たる洋館…地元の名士・片喰鐡山という人物が建てた邸宅という事なのだが…不思議な声に操られ敷地内の祠の扉を開けると白装束のおかっぱ頭の少女が!自ら“塞の神・伏女”と名乗る彼女に翻弄されながら自らの置かれている状況を知ろうとあがくうちに次々と封印を解いてしまい…執事の様な祟り神とか女子高生っぽい水神とか神様の描き方が今っぽい!明かされる謎にほほぉ(笑)2017/05/14

ぽろん

52
これは、幻想?現実?奇談?曖昧な境界線にもやもやしながら読了。人間に忘れ去られた捨て神様達、優しかったんだな。2017/04/27

星群

44
祟り神、稲荷神、水神、道祖神等の神様が活躍するお話。この本を読書中は、夢の様な荒唐無稽な世界に連れ込まれ、ただただ呆然としてた気がする。あらすじを読んで楽しみにしてたのに、ちょっと残念な気持ちになりました。しょんぼり。呆然とした中でも、恐竜にも敬う神がいたのかぁと思いました。2021/05/10

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