出版社内容情報
ミステリ、時代小説、戦争小説など、幅広い作風で一世を風靡した、希代のエンターティナー結城昌治を、彼が生きた昭和という時代とともに読み解く評論集。著者デビュー作。
内容説明
国産ハードボイルドの先駆者であり、数々の作品が映画やドラマの原作として採用されるなど、まさに昭和を代表するエンターテイナーである結城昌治。自らの病と向きあいながら、「人生の哀しみ」「人間とは何か」といったテーマを、ミステリ、時代小説、戦争小説など、幅広いジャンルの中で模索し続けた作家を、十二のテーマに沿って考察していく。創元推理評論賞を受賞した著者のデビュー評論集。
目次
第1章 可笑しくて、切なくて
第2章 倒叙エモーション
第3章 身勝手という罪
第4章 心を抱きしめる男
第5章 コントロールへの抵抗
第6章 屈折のロマンティスト
第7章 闇のなかの焦燥
第8章 戦禍は消えず
第9章 不良でも大丈夫
第10章 何者でもない人々
第11章 普通に、自然に
第12章 偽りなき道徳
著者等紹介
中辻理夫[ナカツジリオ]
文芸評論家。1967年北海道生まれ。法政大学文学部日本文学科卒。2003年、「業と怒りと哀しみと 結城昌治の作品世界」で第十回創元推理評論賞を受賞。文庫解説、雑誌のコラム等の執筆を精力的に行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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