内容説明
日本仏教の革命者・道元禅師。その全生涯と思想を描ききる初の大河小説。日本から中国へ、膨大な取材と九年にわたる執筆。これまで至難とされた人間道元の実像と思想の全貌に迫る立松和平渾身の記念碑的作品、ここに成る。
著者等紹介
立松和平[タテマツワヘイ]
1947年栃木県宇都宮市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。在学中に『自転車』で早稲田文学新人賞受賞。インド放浪などをへて、宇都宮市役所に勤務。1979年から作家活動に専念。1980年『遠雷』で野間文芸新人賞、1997年『毒―風聞・田中正造』(小社刊)で毎日出版文化賞、2002年歌舞伎座『道元の月』の台本で大谷竹治郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
禿童子
15
高僧伝で道元禅師の生涯の概略は知っていたが、小説家の筆によって出生の事情から元服前の出奔・出家、仏性をめぐる懐疑、入宋にまつわる人々の群像を詳しく知ることができた。中国の仏教界の実情と正師を求める旅と修行の日々を従者の目から描写するという手法は、世俗の求道者としての立松和平を彷彿させる。永平寺が発行する「傘松」に長期連載され、2007年出版。2010年に急逝した立松和平の最後の大長編。2017/10/13
紫羊
9
知人からの回覧本。永平寺はメディアに取り上げられることが多いお寺なので何となくわかった気になってたが、道元禅師の生涯を通して新たに教えられることが多かった2019/04/26
pagrus55
4
★★★★2020/04/29
三上 直樹
1
久々に再読。立松和平さんが描く曹洞宗の開祖・道元禅師の生涯、出家から入宋、大悟して帰国するまでが上巻の内容ですが、前回より曹洞宗や「正法眼蔵」に書かれた教えがわかるようになっているだけでも、自分自身の学びが進んでいるのを実感できます。2018/05/04
(ま)
1
只管打坐 心身脱落2018/01/01