内容説明
果実をお腹いっぱい食べるのは数年に一度だけ!葉っぱや樹皮を食べて生きる本当の姿。
目次
第1章 オランウータンの研究への道のり
第2章 オランウータンについての基本的なこと
第3章 新たな調査地の立ち上げ
第4章 個体をどうやって識別するのか?
第5章 わかってきたオランウータンの生態
第6章 季節変化
第7章 オランウータンはなぜ絶滅の危機に瀕しているのか
著者等紹介
金森朝子[カナモリトモコ]
1973年生まれ。東京工業大学大学院生命理工学部研究科博士(理学)。京都大学霊長類研究所思考言語分野非常勤研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ビシャカナ
3
著者の凄まじいバイタリティと機転。とんでもない根気強さ。オランウータンの研究をしているのか、熱帯植物の研究をしているのか、恐ろしく地味でもはや拷問のようなフィールド・ワーク。森の賢者を追っているうちに、賢者になっていくようだ。著者のような研究者の地道な努力のおかげで自分でもオランウータンの生態を知ることができるのだとありがたい思いがする。オランウータンの深い洞察と孤高を感じさせる不可思議な生態には、個人的に何か惹かれるものがある。2014/08/16
T.Y.
3
帯には「果実をお腹いっぱい食べるのは数年に一度だけ!」とあるが、著者が調査を行った地があまり果実の豊かでない場所であることも関係している模様。いずれにせよ、果実の実る時期に食いだめして、普段は葉や樹皮を食べて生きるオランウータンの生態。また、単独生活ながらに存在する緩やかな社会性。そして、絶滅の危機に瀕しているという実態も。2013/10/25
isbm
1
★★★2018/07/11
ユーリ
1
オラウータンの調査日記。熱帯多雨林特有の苦労と、海外の文化の違いでの苦労。国内調査ではここまでの苦労はしないけど、それでもあえてそんな苦労の場所に行ってしまう研究者にすごく好感♡なにものにも代えがたい発見や瞬間ってのはすごく分かる>< 生態学の研究者はみんな自然が好きで、彼らを守っていきたいと思っている。その研究心と対象動物への愛が感じられた。2013/11/20
YM
0
野生のオランウータンを追いかけて—マレーシアに生きる世界最大の樹上生活者 (フィールドの生物学)2014/03/03