出版社内容情報
大好評『ちくま評論選』の改訂版。12教材を差し替え、目次もあらたに並べ替えて、ますます清新な評論集に。読解に役立つ脚問・手引き、別冊解答集つき。
内容説明
評論文読解は、思考の運動である。現代評論を主題設定や思考方法によって類別。好評の『ちくま評論選』、待望の改訂版。
目次
第1部 私の地平線(私のいる場所;世界の相貌)
第2部 「知」という冒険(現代への視点;考える方法)
第3部 「身体」再発見(近代科学を超える;歴史という身体)
第4部 言語と経験(言語と人間;時代と経験)
第5部 明日の世界へ(生と死の考察;現代の世界)
著者等紹介
岩間輝生[イワマテルオ]
國学院大学
坂口浩一[サカグチコウイチ]
東京都立小山台高等学校
佐藤和夫[サトウカズオ]
東京都立青山高等学校
関口隆一[セキグチリュウイチ]
筑波大学附属駒場高等学校(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つーちゃん
8
現代文の評論文をガッツリやりたい高校生のための本。大江健三郎から始まってワクワクしたものの、趣味じゃなくて途中で読むのをやめた著者も。良書を手っ取り早く探すために読んだけど、ちょっと2012年版は古かったかなぁ。あくまでも教科書の補助教材なので、クラシックベスト盤みたいなものを期待しちゃいけないね。でも國分功一郎、石原吉郎、見田宗介、斎藤環、北田暁大あたりはまた読みたい!2022/11/05
きつね
5
教材選びに。なかなかいいチョイスなのでは。しかしサイトウミナコの紅一点論は対象となるアニメ作品をろくに理解しようともせず都合のいい部分だけを歪めて語るいい加減な本だし、上野千鶴子はもっといい文章をたくさん書いているのに凡庸でややピントのずれた部分をわざわざ載せることもないのでは。岡真理さんの文章は大変楽しく読んだ。女性編集者なしのわりに健闘したというべきか、編集者のジェンダー観が出てるというべきか……女性の文章に対して、他と比べてチョイスが甘く感じました。2013/03/25
kapo54
2
生徒の教材。有名どころ(入試で人気の人たち)の文章が集められている。この手の本は少ないので、ありがたい。基本的に面白いが、何がいいかさっぱり分からない文章も混ざっている。あと解説が当てにならない。2015/02/20
へらへら
1
週に三本ずつ読んでいた。様々なタイプの書き手に触れることができるのでいい頭の体操になる。高校生レベルということもあり、さくさく読めるのも魅力的。作品のチョイスを主として問題点もあるにはあるが、ひとまず良書と言えると思う。もう少し読み込んでみたい人も出てきたので、チェックしておかないと。2014/07/15
れむ
1
国語の教材を読んでいたら永井均さんの文章が面白くて、それが掲載されてる本を読んでて見つけた。 読んだ中では國分功一郎の贅沢のすすめが一番衝撃だった。以前に読んだボードリャールの解釈があって、消費という行為を消費してるっていう説明でそういうことだったのかと納得した。 他に興味を惹かれるという意味で面白かったのが、丸山眞男、藤田省三、西谷修、石原吉郎。 話の内容がお前それそんなオチかよって笑ったのが見田宗介。 石原吉郎の確認されない死の中では凄く面白かった。死に直面した人間の思考が興味深い。2014/06/16