出版社内容情報
1952年、講和条約が発効し、日本は「独立」する。その独立の内実とそこに至る経緯は一体いかなるものだったのか。第一級の昭和史研究者たちが検証する。
内容説明
はたして「真の独立」は達成されたのか。多様な可能性のうちから、いったい何が選択されたのか―。
目次
戦後日本のなかの三・一一
丸山眞男「超国家主義の論理と心理」の衝撃
民主化のなかの宮様たち
二・一ゼネストの中止命令
アメリカ文化の大流入
黒澤明・小津安二郎が描いた戦後風景
西田幾多郎全集の売り切れ
中華人民共和国と北朝鮮の成立
異国の丘と引揚者
文藝春秋「天皇陛下大いに笑う」の成功
日本再軍備をもう一度ふり返る
レッド・パージ
講和問題と「曲学阿世」
安保条約と吉田ドクトリン
アメリカから得たもの失ったもの
著者等紹介
半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年生まれ。作家。東京大学を卒業後、文藝春秋に入社し、雑誌・書籍の編集に携わる。1994年、退社
竹内修司[タケウチシュウジ]
1936年生まれ。東京外国語大学を卒業後、文藝春秋に入社し、雑誌・書籍の編集に携わる。2000年、退社。文教大学情報学部教授を経て、現在はフリー
保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年生まれ。ノンフィクション作家、評論家。同志社大学卒業
松本健一[マツモトケンイチ]
1946年生まれ。東京大学卒業。評論家・麗澤大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
11
多彩なテーマの討論集。論点多数。竹内修司氏曰く、「原発ムラの人たちに大いに責任があることはまちがいないのだけれど、それでも僕は重ねて言いたい。おかしいと思いながらも何も声をあげなかったわれわれにも、いわば『戦争責任』がある」(34頁)。この間の秘密保全法パブコメなど、言うべきは言わないといけない。選挙だって投票率が低すぎるので一票は投じないと民意は反映されない。保阪正康氏は、鶴見俊輔氏が同志社にいたときテストを受け帝国主義について書いたら84点とのエピソード(49-50頁)。先入観の危険性を教える。2013/09/29
onepei
0
座談会形式で進むため、効率のよい議論の展開はないが、同じテーマで視点の違う話が広がりよい。2013/09/16