錯覚する脳―「おいしい」も「痛い」も幻想だった

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480842756
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0011

内容説明

「意識のクオリア」も五感も、すべては錯覚だった。「心は脳が作り上げた幻想である」ことを述べた著者が、自己意識や五感が錯覚であることに的を絞って説明。

目次

第1章 意識はイリュージョンである(意識とは何か;心の哲学とゾンビ;意識の機能は受動的)
第2章 五感というイリュージョン(感覚とは何か;触覚―「痛み」は何のためにあるのか;味覚・嗅覚―世の中には存在しない「甘み」をなぜ感じるのか;聴覚―相手の話し声が口元から聞こえる不思議;視覚―色も明るさも存在しないのに、見えている;再び二元論VS一元論)
第3章 主観体験というイリュージョン(感覚遮断タンク;すべてはイリュージョンなのか;思想家釈迦と空;生命というイリュージョン)

著者等紹介

前野隆司[マエノタカシ]
1962年山口市生まれ。1984年東京工業大学卒業、1986年同大学大学院修士課程修了後、キヤノン(株)入社。超音波モータや精密機械の研究開発に従事。1995年慶應義塾大学専任講師、1999年同大学助教授を経て、2006年から教授。1990~1992年カリフォルニア大学バークレー校訪問研究員、2001年ハーバード大学訪問教員。博士(工学)。大学移籍後は、新型アクチュエータ、ヒトの触覚、触覚センサ・触覚提示デバイス、遠隔操作型ロボット、生物の進化シミュレーション、進化・生命化するロボットなど、ロボットとヒトの研究に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にいたけ

51
柳澤桂子さんの「生きて死ぬ知恵」を読んでから般若心経の「空」とは何か気になってた。この世の中は素粒子の密度さって言われましてもピンときませんでしたが、今見ている世界とどう繋がるのか?その答えがわかりました。そのように見せているんですね、脳が🤔。視覚だけではありません。聴覚だって耳の奥で空気の振動で音を感じるわけですが人と話していると相手の口から音が出てますよね?そんなはずないのにそう思える。脳が騙してるとはそういうこと。脳が見せてる世界をイリュージョンという。納得すべきなんだろうなぁ🤔2023/03/06

チャーリブ

40
前作『脳はなぜ「心」を作ったのか』に引き続き読んでみました。テーマは前作と同じで「物的一元論」の立場で書かれています。すべての感覚は脳が作り出したイリュージョンであり(まるで「マトリックス」の世界のように)、生の世界には光も音も色もなく、ただ物体とエネルギーだけであると。そして「今」という意識のクオリアも脳の創作であり、いわゆる「ゾンビ」も人も区別はないと結論していますが、どうでしょうか🤔。残念なのは、最後にブッダやら幸福論の話になって、せっかくのニヒリズムが「腰砕け」になっていること。○2023/12/19

あっきー

17
⭐4 意識は無意識下で体験した統合された結果をエピソード記憶に流し込むための追従的なシステムにすぎないというのが受動意識仮説だ、特に聴覚の項目は面白かった、最終章に釈迦が登場するのは待っていましたという気がしたが、瞑想の境地と悟りの境地は違うという説明がもう少し詳しければなー、釈迦の、私たちの身体と心の働きは我(私たちの意識)のつかさどるところではないという五蘊非我が著者の受動意識仮説と近いのでこの辺りをこれから勉強していきたい2021/04/24

MATSU231

4
なんだ何事も脳が作り上げたイリュージュンだ、と思えば気が楽になるってもんだ。2010/02/02

みんと

4
現実が、感じる事の全てが、そして宇宙が、クオリアというイリュージョンであるのなら、考え方によっては、生きるのが非常に楽になるだろう。辛い事も、苦しい事も、脳が錯覚しているだけで、小びとさん達の仕業なのであれば楽しいではないか。また、エピソード記憶とクオリアの関係も面白い。 2009/01/06

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