内容説明
この日記は一九九九年五月時点で、まったく無名であった田口ランディ、つまり私が、家事と育児と飲酒と旅行の合間に悪戦苦闘しながら小説を書いた一年間の日々の記録である。
目次
一九九九年五月 世の中ってぐるぐるだなあ
一九九九年六月 長編小説なんて書けるかな
一九九九年七月 明日はいい日でありますように
メールマガジンより 神社でOSをアップデートする方法
一九九九年八月 肉体と精神は相似形なのだ
一九九九年九月 人生はまったりが大切である
メールマガジンより 自然をめぐるささいな出来事
一九九九年十月 歯が抜ける夢は転機の前触れ
メールマガジンより 臨界事故をめぐる元JCO社員との往復書簡
一九九九年十一月 縄文の見えない神々とアイヌ〔ほか〕
著者等紹介
田口ランディ[タグチランディ]
東京生まれ。広告代理店、編集プロダクションを経て、90年代半ばよりノンフィクション作家となる。また、1998年より独自のメール・マガジンを発行、ネットコラムニストとして注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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matun
20
ネット媒体での公開日記。 なぜ私は有名人の日記やエッセイが見たいと思ったのか、作者の見る世界をあじわいたいから?つぶやかれる鋭いささやきや刺激的なできごとを感じたいから? 続きを楽しみにしている。2013/10/07
還暦院erk
4
図書館本。藤田香織さんの本で知って興味を持った初読み作家さん(お名前だけは存じ上げていたが何となくオシャレ系とか思い込んで敬遠していた…)。ををを、エネルギッシュ!2歳児ウンコ始末も生協当番も銀座痛飲も小説執筆やら各種打ち合わせやらウェブエッセイ入稿やらと同時進行!こういう熱量が無いとこの種のプロは務まらないのだなぁ…ひええ。田口さんの小説やエッセイは未読だが、あまり尖っていないジャンルのなら手に取ってみたいと思った。とりあえず続刊の日記も読もう。2022/03/20
まるっちょ
2
実は再読。結構この作者の本は読むのだが、今回はあまり合わなかったようだ。所々下品というか、そんな感じがにじみ出ていて、あまり共感できなかった。ちなみに私も初見でこの作者は男性だと勘違いした内の一人である。2015/12/11
ねなにょ
2
なぜか田口ランディという名前を目にすることが最近多くて、図書館でホールドして読んでみた。しょっぱなから、「湯河原に住む主婦」とあって、びっくり。20代後半の元モデルの男と勝手に思い込んでいたので(笑)。実は、田口ランディって、二人ぐらいいるんじゃないかと思えるほど、日によって文体や雰囲気が違ったりして、面白かった。しかし、2歳児育てながら、あっちこっち出かけて、飲んで…体力のある人だなぁ~。読み終わるまでに、意外と時間かかってしまったけど、又、読みたいわ。今回は、図書館で借りたけれど、いつか、買っちゃおう2012/11/19
ybhkr
1
再読。蔵書整理祭便乗。たった13年の間にこんなに変わってしまう作家ってめずらしい。40歳デビューだから変革期も早いのか?ライターや編集歴も長いから、新人賞とかエージェント発とは違うのかも。昔、友人に田口ランディっぽいと言われてなんか納得した。が、やっぱ違う気もする。このひとは紫式部というより清少納言なんじゃないかなあ。小説もフィクションよりだしエッセイ読んでても清少納言寄りな気がする。源氏物語とか書かなそう。なんで紫式部?うーむ、紫式部はない……とへんなところにひっかかってしまった。2013/02/07