橋川文三著作集〈1〉日本浪曼派批判序説・美の論理と政治の論理 (増補版)

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  • サイズ A5判/ページ数 364p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480752116
  • NDC分類 081.6
  • Cコード C0331

内容説明

自己の戦争体験の核心にある日本ロマン派の意味を問い、著者の戦後への新たな出発を告知した代表作と、「文学と政治」に関する論考。

目次

日本浪曼派批判序説(日本浪曼派批判序説;「社会化した私」をめぐって;転形期の自我;日本浪曼派と太宰治;日本ロマン派と戦争 ほか)
美の論理と政治の論理(美の論理と政治の論理;右翼のテロリズムと独占のイメージ;夭折者の禁欲;三島由紀夫伝;『葉隠』と『わだつみ』 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てれまこし

3
戦争と青春が重なった世代の選良たちには、戦争に対する倒錯した陶酔があった。橋川は自分や三島由紀夫らが属するこの世代を、シュミットのロマン主義批判を援用して自己解剖する。煩悶青年を生んだ時代の閉塞感は中流まで広がっている。日常は若者にとって不安と絶望の対象にすぎない。非日常・非現実にこそ生の意味が見いだせる。無意味な日常が否定され非日常が日常となる戦争は、そうした青少年にとってまさに「生」の実現であり、敗戦は「死」への復帰であった。この世代の精神遍歴はトーマス・マンが『魔の山』で描いた第一次大戦世代に近い。2019/06/19

Ikkoku-Kan Is Forever..!!

2
家庭ではとても優しいお父さん。戦争で中国に行ったら百人斬りしてました。例えばですよ。この人間は一体どういう人間なんだろうと。加藤周一が「宣長問題」と名付けて考えた日本文化論を、橋川は政治思想史という学問で、しかも師である丸山とは違った角度から日本のナショナリズムを徹底的に考えた。「ナショナリズム」を一人の人間の問題、すなわちより普遍的な人間の実存の問題として捉えようとしたのが橋川の日本政治思想史の特徴。これから橋川文三を少しづつ読んでいきます。2020/01/04

tkm66

0
売らないので結構好きなんだろう①2001/02/28

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