出版社内容情報
復讐に燃える諸葛孔明が邪馬台国に現れた! 倭国大乱の危機に卑弥呼がとった戦略とは。壮大なスケールで繰り広げられる長編歴史小説。
【著者紹介】
作家
内容説明
“八門遁甲”を操り、北伐を始める諸葛孔明に対し、魏国が起死回生の策として呼び寄せたのは、“鬼道”を使う邪馬台国の女王・卑弥呼だった。木牛・流馬など、稀代の軍師・孔明によって繰り出される奇策に苦しめられる卑弥呼。そして、孔明が倭国へ向かったとの報せが…。孔明の北伐の挫折と卑弥呼が歴史から消えた謎に迫った、三国志と魏志倭人伝の世界が交錯する歴史エンターテインメント小説。
著者等紹介
町井登志夫[マチイトシオ]
1964年生まれ。南山大学教育学部卒業。96年、『電脳のイヴ』で第3回ホワイトハート優秀賞を受賞。2001年、『今池電波聖ゴミマリア』で第2回小松左京賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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TheWho
14
著者痛快古代エンタメ小説3冊目で、前読の「諸葛孔明対卑弥呼」の続編。前作で、三国志時代、縦横無尽に活躍した蜀の諸葛孔明の対抗馬として、魏から招かれた邪馬台国の女王卑弥呼と孔明の戦いが描かれていたが、今回孔明が、倭国に渡り、再び卑弥呼との戦いを魏志倭人伝にも登場する難升米の目線で、三世紀の倭国大乱の実情と卑弥呼が想う倭国のアイデンティティを語っていく。あいかわらずハチャメチャな展開で、少々戸惑う事も多々あったが、悠久の古代日本と伝説の三国志の英雄が絡まり奇想天外な物語が展開していく面白い一冊です。2018/05/09
ようはん
12
昨年に読んだ「諸葛孔明対卑弥呼」の続編。前巻同様に北伐で孔明率いる蜀軍と魏軍に参加した卑弥呼との知略を用いた激闘が描かれ、後半は倭を舞台に卑弥呼の邪馬台国と倭で暗躍する孔明の最後の対決が描かれる。前巻同様にストーリーは荒唐無稽で本作の孔明もかなりピカレスクな性格ではあるがそれはそれで引き込まれる面白さがある。2020/09/01
klu
11
孔明が日本に来るとは思わなかった2024/11/12
Y.Terminator
3
ついつい二作目も読んでしまいました。前半はやや破茶滅茶気味。でも後半はちゃんと芯のある物語になっていると思いました。 邪馬台国ファンなら楽しめると思います。このくらい破茶滅茶(やっぱり)くらいの方が古代史は楽しいですね。 ご存知の通り、卑弥呼の名は魏志倭人伝に登場しますが、日本国内の歴史書には卑弥呼はいっさい登場しません。その理由もうまいこと書いてます。 古代日本の民族史も諸説ありますが、うまいことエンタメ的に引用してると思います。2023/06/17
Bootsy?
3
続編。前作から引き続き大陸に長らく留まっていた卑弥呼が漸く倭国へ戻ってくる。諸葛孔明との激しい戦いも、まさかの倭国本土決戦(?)にて終結。卑弥呼の平和を希求するする想いと裏腹に、その対極にある戦に於ける残酷さが際立つ。世間的に認知度の低い小説だがそれでもやはり面白い。おそらくこれにて完結であろうことがとても残念。2016/08/23