内容説明
ベトナム戦争への出撃基地となったアメリカ統治下の沖縄。1960年代末の返還運動、ベトナム反戦闘争が激化する時代、夜の風俗街に生きた人々。沖縄地上戦の傷痕、米軍最優先社会、生死隣合わせの米兵たち…。それらの矛盾を一身に背負った女たち。その姿をヒリヒリと肌を刺すような筆致で描く。今に続く沖縄が抱える問題の原点を激しく問いかける歴史的名著。
目次
序 琉球から日本へ、娼婦から主婦へ
1 娼婦と私の八月十五日(特飲街・十貫瀬の生理;売春婦と買春夫の快楽;米人女性強姦は幻の犯罪;黒人女兵士ルーシー;少年の玩具は髑髏)
2 娼婦と日の丸(“沖縄人”のベトナム戦争;パイン畑の主席選挙;慰霊塔の涙と奇跡の一マイル)
3 女たちの生地獄(Aサインバーの国際結婚;小鳥を飼う混血の非行少年;恋文横丁のハーニイたち)
4 不条理の島の苛だち(コーラ割り泡盛の味;白ブタと“はまやあ”の対話;歌と踊りとトカゲのシッポ)
5 ひめゆり丸の健児たち(沖縄病患者の船酔い;三味線をひく少年;集団就職は祖国復帰の先発隊;めんそうれ食堂の御通帳;辛抱と根性の“成功者”;ゼネスト回避と本土見物)
著者等紹介
佐木隆三[サキリュウゾウ]
1937年旧朝鮮咸鏡北道で生まれる。小説家、ノンフィクション作家。高校卒業後、八幡製鐵入社。在職中の1963年、『ジャンケンポン協定』で新日本文学賞受賞。1964年から文筆活動に専念。1976年、実在の連続殺人事件をモデルとした『復讐するは我にあり』で第74回直木賞受賞。1991年、『身分帳』で第2回伊藤整文学賞受賞。北九州市立文学館館長、九州国際大学客員教授などを務めた。2015年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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