ちくま文庫
70年代日本SFベスト集成〈3〉1973年度版

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  • サイズ 文庫判/ページ数 452p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480432131
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「日本SFの滲透と拡散が始まった年」である1973年の傑作群。デビュー間もない諸星大二郎の「不安の立像」など名品が並ぶ。解説 佐々木敦

内容説明

黄金期の日本SFを、希代の小説家にしてアンソロジストが同時代に編んだシリーズ第三弾。「日本SFの滲透と拡散が始まった年」(筒井康隆)である1973年の作品を揃える。デビュー間もない諸星大二郎の傑作ホラー「不安の立像」、日本SF黎明期の雰囲気を鮮やかに伝える野田昌宏「コレクター無惨!」の他、編者自身の「熊の木本線」など、名品14編が並ぶ。

著者等紹介

筒井康隆[ツツイヤスタカ]
1934年生まれ。同志社大学文学部卒業。作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぜんこう

17
相変わらずどれも面白い。小松左京さんは「日本沈没」をしゅっぱんした年に、筒井康隆風(?)のものを書いてたとは。 漫画も相変わらず視覚に訴えて怖かった。 眉村卓「通りすぎた奴」、半村良「村人」、筒井康隆「熊の木本線」、矢野徹「さまよえる騎士団の伝説」が特に面白かった。2015/06/29

くさてる

12
「SF」と銘打たれてはいるものの、ジャンルの幅は軽く飛び越えている印象を受けた。マンガやエッセイも収録されていてバラエティ豊かな一冊だけに、バラつきも感じた。個人的に良かったのは、閉塞的な未来世界のイメージがどこまでも広がるような眉村卓「通り過ぎた奴」、好きなものへの熱情がしっかり伝わってくる野田昌弘「コレクター無惨!」、土俗的ファンタジーとして後味が良い半村良「村人」、完全に内容を理解したとは言い難いのだけど、紡ぎだされる幻想的な雰囲気にとても惹かれた荒巻義雄「時の葦舟」などです。2015/06/04

まんだよつお

6
田中光二の『最後の狩猟(サファリ)』。この人の文章の特徴は、表題のように日本語の単語に英語のルビをつけること。カッコよかった。影響を受けて、当時は自分の文章でもよく真似をしたっけ。2021/11/09

F4ふぁんとむ

5
73年は「日本沈没」と「産霊山秘録」が出たということで、ある意味日本SFの黄金期。その割に短編は小粒なものが多いという印象。とはいえ、「さまよえる騎士団の伝説」や「時の葦舟」などは最高なのだが。2019/06/20

やす

5
73年にもなると内容がこなれてきてよく知ったSF調になってきたような気がする一方、選者の腕の見せ所であろうSFの周辺からの収録がいくつかある。北杜夫はキングコング映画にまつわる思い出話。完全にSFじゃない随筆。星新一は星さんらしいショートSF。氏にしてはかなりの長編ショートだけど間違いなく面白い。河野典生さんちょっと意味不明。眉村卓さん。司政官シリーズではないけど期待される人間の葛藤は同じテーマかも。増村博、誰のことかと思ったがアタゴウル物語のますむらさん。処女作からブレテない作家もめずらしい。2015/10/03

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