内容説明
昭和30年代初頭、貸本マンガ誌に掲載されたミステリーなど娯楽性の強い初期作品群。若き日のつげ義春が描く都市最下層に生きる人々。みずみずしい筆致のなかに鋭い感性が光る傑作をセレクトする。
著者等紹介
つげ義春[ツゲヨシハル]
1937(昭和12)年、東京葛飾生まれ。小学校卒業とともにメッキ工場に勤める。その後職を変わりながら、職業としてマンガ家をめざし、1955(昭和30)年に単行本『白面夜叉』で本格デビュー。貸本マンガや子供向け雑誌で活躍。1965(昭和40)年から「月刊漫画ガロ」に作品を発表し、じょじょに注目を集めるようになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
35
作者十代終わりからの貸本作品。ここにすでに温泉場が出てくることに驚く。「四つの犯罪」は温泉場で顔見知りになった人々が自らの犯罪(想像を含む)を告白し合うという枠付き物語。その他「七つの墓場」「うぐいすの鳴く夜」にも温泉場が登場する。どこかで見たトリックが使われていたり、意図するところがわからないものなどあるけれども、若描きのエネルギーを感じる。2022/03/16
フリウリ
8
「つげ義春全集1」(1993)の文庫化。貸本時代。アイデアも絵も暗い。とりたてていうことは、ないとおもいました。32025/01/18
アズル
8
初期の作品集。全集だと、第一巻になります。「ねじ式」や「紅い花」から入ってくると、この作品集は退屈かもしれません。私もちょっと…。「持ってるだけで幸せ」な本ということにしておきます。 2014/01/10
ころっぷ
5
糊口をしのぐ生きる為の習作だったと言うものの、現代の読者にとってはやはり異質、稚拙な未熟さは在れど退屈するどころか惹き付けられる描写が数え切れない程あった。「おばけ煙突」や「鉄路」など暗く、救われないが後のつげ作品を彷彿とさせる秀作である。2015/01/14
noname
5
貸本時代の探偵マンガを集成した巻。絵柄は手塚治虫(ヒゲオヤジを探してみましょう)、ストーリーはポオや江戸川乱歩を髣髴とさせる。だが、どこかつげらしさが感じられるのは、いくつかの舞台が温泉宿になっているのと、子供向けといえど容赦のないシリアスな雰囲気が具わっている故であろう。とりわけサブタイトル「四つの犯罪」は今読んでもなお面白い傑作である。2009/04/11




