ちくま文庫<br> 裸の大将一代記―山下清の見た夢

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ちくま文庫
裸の大将一代記―山下清の見た夢

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  • サイズ 文庫判/ページ数 435p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480424341
  • NDC分類 723.1
  • Cコード C0123

内容説明

「裸の大将」の愛称で、人々からこよなく愛された山下清。昭和46年に亡くなったにもかかわらず今もなお、テレビドラマの主人公となり、各地で展覧会が開かれ、その人気は衰えることがない。しかし、その「山下清」の実像とは?昭和の時代を、とてつもなく自由に生きた大放浪画家の生涯と作品に迫り、また戦後の「山下清ブーム」の中、虚像化される過程をも迫った渾身の評伝。

目次

山下清という現象
第1部 八幡学園―戦中(生い立ちの記;八幡学園;特異児童作品展;学園脱出;我孫子よいとこ;馬橋ふたたび;脱走児帰る;住込み先を選ぶ;東京の焼けたとこ)
第2部 天皇とルンペン―戦後(日本はなぜ負けたか;石神井災難;三島災難;長岡の花火;甲府災難;田舎の精神病院;新潟よいとこ;昭和天皇と山下清;鹿児島よいとこ;須磨災難)
第3部 裸の大将―戦後の後(鹿児島災難;放浪の画伯山下清君;タイガー食堂の一カ月;旅絵師の日本一周;式場隆三郎;大丸展と「問答有用」;日本ぶらりぶらり;ヨーロッパぶらりぶらり;「裸の大将」;やっぱり似たもの同士;富田林の花火)
山下清という課題

著者等紹介

小沢信男[オザワノブオ]
1927年東京新橋生まれ。日本大学芸術学部在学中、「江古田文学」掲載の「新東京感傷散歩」を花田清輝に認められ、53年「新日本文学会」に入会。『日本の百年』シリーズ第二巻を松本三之助らと執筆、また花田清輝、長谷川四郎、佐々基一と戯曲を共作するなど、共同制作に積極的に参加。小説、詩、俳句、評論、ルポルタージュなど多ジャンルにわたり執筆活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

5
「放浪」といえば、我々の世代では、山下清といえば、圧倒的に『裸の大将放浪記』というドラマでの印象が強い。だが、無垢である事を強調され過ぎていて、自分とは接点のない人間のように感じていたので、一度もドラマを見た事がない。しかし「虚実混然、うそも方便のバリエーション(p62)」で成り立っていた放浪の件を読んで、彼が「出来すぎた人物」ではない事がわかり、やっと寄り添ってみる気になれた。評伝にしては、著者について書かれた部分が多いな、と感じる方もいるかもしれない。2008/05/13

マサ

2
日本中を放浪しているときの山下清は何だか生き生きとしているようだ。その時代、放浪しながら食いつないでいける周りの人情もあったのだな。彼とかかわる人々についても詳しく書かれていて、特に八幡学園創立者の久保寺保久氏や式場隆三郎氏とのかかわりの大きさが感じられる。2021/08/20

zero

0
2010/11/14

ユリヲヘッド

0
芦屋雁之助演じる山下清しか知らない身としては、ドラマから感じるどこか極楽浄土に通づる安寧からは程遠く、良くも悪くも人間味溢れる描写に驚いた。あくまでも著者の目を通した山下清評なので、再三にわたり書かれた兵隊の位、序列に対して、本人が何を思っていたかが気になるところだ。2025/08/31

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