出版社内容情報
わたしたちは動物たちと一緒に住んだり、敵対したり、食べ物にしたりして、共に生きている。動物と人間社会のことを、猫たちと一緒に考えよう。
内容説明
ネコ、ウシ、ブタ、ニワトリ、スズメ、カエル、ハクビシン…身の回りには色んな動物がいて、わたしたちは彼らと一緒に住んだり、敵対したり、食べ物にしたりして、共に生きている。わたしたちとは大きくちがう動物のこと、人間のことを、猫たちと一緒に考えよう。
目次
第1章 猫はぼくの先生
第2章 まったくちがう世界を見ている存在=他者
第3章 動物のことをホントに理解できる?
第4章 ぼくや君の知らない世界
第5章 利用される動物たち
第6章 命ってなんだろね
第7章 命の世界を心の真ん中に
著者等紹介
木村友祐[キムラユウスケ]
小説家。1970年青森県八戸市生まれ。2009年「海猫ツリーハウス」で第33回すばる文学賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
76
猫を飼ってい人は動物好きではあるが他の動物の事も大切になってくる、作者も2匹の猫を慈しみ猫以外の事も考える、家畜として殺されるために生まれる命、命に優劣があるのか、とはいえ肉や卵や牛乳を食べる事を止められない中途半端な自分もいる、命を頂いているから残さず全部食べなさいと言うのは違う、かといってヴィーガンになれとも言えない、家畜であっても害獣や害虫であっても命であるという事を考え、だから殺していいとは思ってはいけない、人間のせいで絶滅危惧種となったり沢山の犠牲が出ている事を忘れてはいけない。2025/01/20
花林糖
15
(図書館本)著者が共に暮らす猫のクロスケとチャシロを交えながら、動物の生命について考える。猫と一緒に、とあるので軽めの内容かと思っていたら、中盤から重めの内容になり、第4章「ぼくや君の知らない世界」の被爆した牛を生かす牧場、第5章「利用される動物たち」での家畜についての箇所はかなり辛く、考えさせられました。この辺りまでは首を傾げる事なく読み進めていましたが、第6章「命ってなんだろうね」でクルド人や移民・難民、在日外国人について、弱者として触れていたのに違和感がありモヤモヤの残る読後感になりました。2025/02/19
ローレンツ🐾
13
10代(中学生くらい)を対象にした【Qブックス】。じつはこれ、大人の我々が読むべき本なのかもしれない。ページ数の割には非常に濃い内容。とても大事なことがたくさん書かれている。思わずハッとなるような言葉も…。良書。10代のこどもたちのみならず大人もぜひ読むべき。2025/04/03
ののまる
9
動物と動物の間にも、人間と動物の間にも、人間と人間の間にも、いのちの優劣はない。2025/01/01
うさうさ
8
知っていること、さらに詳しく知れたこと、知らなかったこと、とても大事なことが書かれている。 家畜の飼育方法や麻酔の使用など、家畜の苦痛を少なくしようとすると、それらはお肉や卵の値段が上がるのを受け入れる社会になる必要があるだろう。 家畜以外にも実験動物や毛皮など、人間のために産まされ殺される動物もいるね。 個人的にはそれらを知った上で、タブー視したいところ。2025/05/15