出版社内容情報
中学生のタツルくんが出会ったトラブルは、法的な考え方を使うとどう解決できるのか? みんなとうまく生きるための法の世界に、君も一歩足を踏み入れてみよう。
内容説明
部活のスタメン争い、文化祭での教室の取り合い、修学旅行中の行動がSNSで拡散―中学生のタツルくんが出会ったトラブルは、法的な考え方を使うとどう解決できるのか?みんなとうまく生きるための法の世界に、君も一歩足を踏み入れてみよう。
目次
第1章 電車の遅れは遅刻の言い訳にならない?―契約
第2章 自分の画像をSNSに載せられた?―プライバシー
第3章 ボールで自転車が壊れたらだれの責任?―過失と責任
第4章 部活の大会にだれを出す?―配分の正義
第5章 文化祭のトラブルをどう解決する?―交渉と紛争解決
第6章 同性から告白された―性とアウティング
第7章 入試は平等でないといけない?―アファーマティブ・アクション
著者等紹介
小貫篤[オヌキアツシ]
1984年茨城県生まれ。都立高校を経て、筑波大学附属駒場中・高等学校で公民科を教えている。筑波大学非常勤講師。生徒が社会問題について考え、解決策を専門家に提案するような授業を行っている。社会問題を解決するために法の考え方や、トラブルを解決する交渉の技能を学ぶことが重要と考えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
92
社会には法やルールがある。中学生にも理解しやすい具体的な事例をあげ、公正さと自由とのバランスをとる方策を示す。電車が遅れは遅刻の言い訳にならない?自分の画像をSNSに載せられた?ボールで自転車が壊れたらだれの責任?部活の大会にだれを出す?文化祭のトラブルをどう解決する?同性から告白された。入試は平等でないといけない?の7章から成る。学校の社会の教員だけあって、契約・プライバシー・過失と責任・配分の正義・交渉と紛争解決・性とアウティング・アファーマティブ・アクションを身近な事柄に落とし込んでいて腑に落ちる。2021/12/22
モリー
69
高校生向きの本ですが、大人の私も読んで正解でした。身近な問題を解決するために、法的な考え方がどのように役立つのか、紛争を解決する過程を具体的に提示しながら学ばせるスタイルは、実践的な知識の習得に役立つことと思います。また、身近な問題に限らず、国際紛争の解決のためにも法的な考え方は非常に重要であると改めて認識しました。どの章からも有益な知識を得ましたが、特に第五章で学んだ「交渉と紛争解決」の方法は、例示された学校内で起こる問題に限らず、仕事や地域活動でも活かせそうです。2022/06/12
joyjoy
10
我が子らに「文句言うんじゃなくて交渉してみればいいのに」と言うことがあったのだが、交渉の仕方も学ぶ必要があるんだ。交渉のステップ、1から5まであるのだが、ステップ1「人と問題を分離する」・・・「トラブルの相手を敵と考えるのではなく、いっしょに目の前の問題を解決するパートナーとしてとらえると、解決策を柔軟に考えられるようになる。」これだけでも大人も子どももずいぶん生きやすくなるはず。 次に読んでほしい本に「ロビンソン・クルーソー」が挙げられているのにも好感を持てた。2022/08/18
あゆお
4
配分の正義が興味深かった、 価値観重視のコミュニタリアニズム、公正としての正義、個人の自由を尊重するリバタリアニズム、功利主義…2024/01/31
まる
4
公民に入る前にこれはぜひよんでおきたい。 おすすめ!2022/06/14