文春文庫
シモネッタのアマルコルド―イタリア語通訳狂想曲

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  • サイズ 文庫判/ページ数 219p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167901516
  • NDC分類 801.7
  • Cコード C0195

出版社内容情報

通訳人生40年を振り返り「日本」「イタリア」そして「人を結ぶ言葉の粋」について考察するちょっと過激でユーモラスなエッセイ集。

通訳人生40年の艶笑喜劇!

アマルコルド(私は覚えている)――数々の修羅場や誤訳、そして温かなイタリアの 人々を。通訳人生40年を振り返り、日本、イタリア、言葉の粋について綴る人気エッセイ。

内容説明

アマルコルド(私は覚えている)―冷や汗を流したいくつもの修羅場を。犯してしまった数々の誤訳を。そして、そんな私を温かく見守ってくれたイタリアの人々を!脳をフル回転させて言葉を武器に生きてきた通訳人生40年。最強と呼ばれたイタリア語通訳のシモネッタが綴る、五感をゆさぶる濃厚なエッセイ集。

目次

第1章 “ミ・リコルド”記憶に残る人々(嘘吐き事始め;汎用の国日本、専用の国イタリア ほか)
第2章 シモネッタの通訳演習(勇気ある陶器?;パートナーの資質 ほか)
第3章 通訳の立つ瀬(通訳は唐変木?;通訳ショー? ほか)
第4章 ため息まじりの愛(下ネタ三原則?;イタリア人の判断基準 ほか)
第5章 シモネッタの行方(マフィアとコラボ?;淋しい通訳マシーン ほか)

著者等紹介

田丸公美子[タマルクミコ]
イタリア語会議通訳、翻訳業。広島県生まれ。東京外国語大学イタリア語科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

344
イタリア語通訳のシモネッタさん(名付け親はロシア語通訳の米原万里さん)の近著。美貌を誇り、数々の浮き名を流した彼女も今や古稀を迎えようという御年に。本書は、若き日の通訳としての失敗談から、近年の通訳界の有り様にいたるまで縦横無尽に語ったエッセイ。奔放さと明るさは、まさにイタリア語通訳ならでは。この人にはイタリア語とイタリアの文化とが、ほんとうに性に合ってたのだと思う。もっとも、そうは言っても、能天気に陽気さだけを売り物にしていたのでは通訳は勤まらない。影には涙ぐましいまでの努力が隠されているのである。 2023/05/12

ドナルド@灯れ松明の火

19
故米原万理さんに命名された「シモネッタ」田丸さんは依然健在でニヤッと笑わせられるエピソードが沢山ある。同時通訳という脳を酷使する仕事でMAX20分しか持たないという話や、母語を完璧にマスタし、日本文化・地理に関する理解・知識がないとキチンとした通訳はできないとの米原さんと同じ意見は全くその通りだと思う。40年イタリア語通訳をしてきた経験談や経験から学んだイタリアの文化・人間性の話は核心を突いている。精神病院の入院者が一人もいない(差別もなく地域ケア)というイタリアの素晴らしい一面も紹介される。お薦め2014/10/02

myon

11
テレビ、ラジオのイタリア語講座のテキストに掲載された、イタリア語同時通訳第一人者の回想録。緊張と汗のにじむ頭脳の肉体労働のようなハードな仕事なのだが、ユーモアにあふれたテンポよく進む語りで、大変面白かった。2020/02/28

xtc1961ymo

9
伊語通訳の田丸さんことシモネッタ嬢(命名米原万里さん)のイタリア、言葉、通訳に関するエッセイ。文化的な考え方の違いが興味深かった。精神医療の先進国で入院患者数ゼロには驚きました。「イタリアで天才が生まれるのは、みんなどこかいかれているからさ。まあ、言ってみれば、国が巨大な精神病院みたいなものなんだ。隔離する必要はない。」このことを扱った「やるばできるさ」が私には大収穫でした。美意識は日本は足元にも及ばないとゆーか、お話にならないとおもう。田丸さんが通訳のお礼として、絵画のコレクターからマルセル・デュシャン2014/07/14

ががが

8
イタリア語通訳者のエッセイ。この著者につける形容詞は確かに「最強」という単語がふさわしい。最初から最後まで笑いをこらえながら読んだ。豊かな表現力とユーモアで語られる通訳の実際そしてイタリア人との人間模様や伝統、価値観なども自然と知ることができる。外国の奥深いところを知ることで得られること、が説得力を持って綴られる。『「いつでも、どこでも、誰とでも」これがイタリア人の下ネタ三原則で、ベルルスコーニ首相が、最高の実践者として君臨している。』-p148 故・米原万里氏が与えた称号「シモネッタ」は伊達じゃない。2014/09/26

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