ちくま学芸文庫<br> 道徳と宗教の二つの源泉

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ちくま学芸文庫
道徳と宗教の二つの源泉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 496p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480096159
  • NDC分類 135.4
  • Cコード C0110

出版社内容情報

閉じた道徳/開かれた道徳、静的宗教/動的宗教への洞察から、個人のエネルギーが人類全体の倫理的行為へ向う可能性を問う。最後の哲学的主著新訳。

内容説明

科学的知見が急発展をとげる20世紀初頭にあって、新しい認識論を提唱しつづけたベルクソン。その主要著作4冊のうち、哲学的遺作ともいうべき本書は、これまでの思考をふまえた上で、道徳と社会を「閉じたもの」と「開かれたもの」に、宗教を「静的宗教」と「動的宗教」に分け、個人から生まれ出たエネルギーが人類全体への倫理的・宗教的行為へと向かう、真の神秘主義の可能性を問う。産業至上主義の世界が第二次大戦へと進んでいく時代の、強い危機感のなかで、アクチュアルな意識をもって執筆された著作。学芸文庫新訳。

目次

第1章 道徳的責務(社会秩序と自然秩序;社会のなかの個人 ほか)
第2章 静的宗教(理性的存在における不条理について;作話機能 ほか)
第3章 動的宗教(宗教という語の二つの意味;なぜ宗教という同じ語を使うのか? ほか)
第4章 最後の指摘 機械主義と神秘主義(閉じた諸社会と開かれた社会;自然的なものの存続 ほか)

著者等紹介

ベルクソン,アンリ[ベルクソン,アンリ] [Bergson,Henri]
1859‐1941年。パリ生まれ。旧来の認識論の限界を超えるべく実証主義の手法を採り入れ、すべてを持続の相の下に捉え直し、直観によってこそ生きた現実が把握されるとする独自の経験論を確立。1900‐21年コレージュ・ド・フランス教授。第一次大戦頃より政治的発言や活動も多く、1929年ノーベル文学賞を受賞

合田正人[ゴウダマサト]
1957年生まれ。明治大学教授。フランス思想史

小野浩太郎[オノコウタロウ]
1978年生まれ。パリ第一大学パンテオン・ソルボンヌ哲学科博士課程在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Bartleby

12
ベルクソン最後の主著。ここで扱われる神秘主義という概念がたいへん興味深い。ベルクソンは心霊研究を本気でしていたことで知られていて(The Society for Psychical Researchの会長も務めたこともある)、その筋で読んでも面白そう。人間社会のメカニズムの分析も刺激的。ほんとにいろんな読み方ができる本だと思うが、個人的にはレヴィ=ストロースを参照しながら人類学的観点から読み込んでみたい。2023/06/18

いとう・しんご singoito2

11
3読。読むほどに分からないところの方が増えたような気がする。「発明精神をある特定の場所に投げ込んだのは人類自体であり、いわゆる事物の力のせいではないし、ましてや機械に内属する宿命的決定性のせいではありえない」p423という言葉を見ると「総駆り立て体制」と他人事みたいに匙を投げてる誰かさんとは大違いと痛感する。「人類は自分がなしとげた進歩の重さで半ば押し潰されてうめき苦しんでいる」p436という巻末の言葉には90年前の本とは思えない先見性がある。 2024/05/26

またの名

8
秘密、悪は上手く守られ隠されているので裏に不道徳がないかのような錯覚に社会が立脚できる、と不思議なテンションで始まるベルクソンの集大成。人類の中に芸術家が新しい種類の感動を浸透させ発明家が新しい生活様式を注入するように、自己の集団に閉じこもる静的な宗教を超えた動的な宗教が推進力として人類を導くビジョンを示しながら、文明が興り道徳と宗教が分岐し産業技術が戦争を招く人間の全部について語ろうとする。高度な機械は真の神秘主義を実現し「組み立てられた瞬間に自己意識を持つならば、神秘主義者に類似した状態にあるだろう」2021/02/11

しゅん

7
およそ半分ほど読んだが、論旨は取れないしちょっと飽きたのでストップ。家族愛、祖国愛のような閉じた道徳は自然に望まれたものである一方、開かれた道徳は後天的な努力によってのみ獲得され、維持のために不断の努力が必要。ウィリアム・ジェームズが地震で喜んだ、という話は「潜在的なものの顕在化(蓮實重彦)」にも思える。同時に、誰もが地震を擬人化する話でもあり、自然災害もキャラクターにすることで世界を理解可能にするということか。2025/01/30

roughfractus02

7
生命の発生を物質と区別して生の跳躍(エラン・ヴィタール)と呼んだ著者は、本書で人間社会を生命同様に発生の場で検討する。その際カントの定言命法(しなければならぬものはしなければならぬ)に、道徳を本能的に習慣化する閉じた社会の特徴を捉え、ある個人が超知性的直観によって神と合一する愛の弾み(エラン・ダムール)とそれに感動する創造的情動が開かれた社会を作ると唱えた。システムとして社会を捉える道筋を示した本書だが、著者の宗教的神秘性の強調には、後に本能/知性の2項対立を主知的に用いているとのM・セールの指摘がある。2024/09/22

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