ちくま学芸文庫<br> 造形思考〈下〉

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ちくま学芸文庫
造形思考〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480096029
  • NDC分類 720.1
  • Cコード C0170

出版社内容情報

運動・有機体・秩序。見えないものに形を与え、目に見えるようにするのが芸術の本質だ。ベンヤミンをも虜にした彼の思想とは。解説 岡田温司

パウル・クレー[パウル・クレー]

土方 定一[ヒジカタ テイイチ]

菊盛 英夫[キクモリ ヒデオ]

坂崎 乙郎[サカザキ オツロウ]

内容説明

「『造形思考』は、レオナルドの数々の『手稿』に匹敵するといっても、おそらく誇張にはならないだろう」(「文庫版解説」より)。クレーの思索は、動力学、光学、解剖学にまで及ぶ。そして芸術の本質を、「見えるものをそのまま再現するのではなく、見えるようにすること」と見定める。形態そのものでなく形成や造形を捉えること。そして「運動」と「反対運動」の均衡を見出すことにより、構図上の平衡が成立するという。縦横無尽に走る思索は、まさに“普遍人”の再来というにふさわしい。

目次

造形フォルム論によせて(生成の基本概念 運動の造形。フォルムにいたる過程の強調 自然研究と結びついた造形論 過程と目標の緊張。本質と現象 自然と抽象;造形的全体の組成 運動有機体。組成の性格とその評価。領域と部分;純粋な色の秩序と本質 色彩関係を示す場でしめる位置 面上での色の有限な、および無限な運動 色の部分活動と色の全体性)

著者等紹介

クレー,パウル[クレー,パウル] [Klee,Paul]
1879‐1940年。スイス生まれ。1898年にドイツのミュンヘンに出ると、以後ヨーロッパ各地を遍歴しつつ美術の研鑽を積む。第一次世界大戦での動員を経て、1921年から約10年間バウハウスに奉職。退職後にナチスが台頭すると祖国スイスに亡命し、晩年まで制作活動を続けた。作風は独自なもので、美術界のみならず多方面に影響を与えた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

37
ようやく読了した。数か月を要した。主に仕事中の合間に少しずつ。上巻でも、下巻に入ってからでも、折々呟いたが、本文を読んで、とうとう最後まで理解が及ばない。天才の思考や発想が吾輩のような凡俗には、ただただ字面を眺めるのみ。ただ同時に、豊富に載っている画像は、どれもこれも楽しい。本文との絡みが理解できなくとも、クレーの作品は素晴らしい。2019/07/22

みつ

21
下巻では、造形における運動と色彩の秩序が考察される。ここでも講義録の文章だけを取り出すと難解だが、題材に用いた作品と並べることで、彼の作品の心地よいリズムが如何にして生まれるかが分かる(ような気がする。)。カラー図版は上巻よりは増えているが、色彩を扱った章でもモノクロ主体のため隔靴掻痒の感あり。それでも虹から書き起こし、三次元の透視図で色相、明度、彩度を表現するくだりは、美術の教科書で学んだことが明晰に蘇る。「文庫版解説」では、「形態よりも形成」を重んじ「中間領域」について思索する彼の創作態度を明らかに。2025/02/06

nbhd

19
ひとつだけつよく心にのこったスケッチがあった。それは「マッチ棒のようなものが倒れる過程」を描いたもので、①倒れる前②倒れ途中③倒れた後、の3段階が描き分けられている。クレーが大切にしようとしたのは、①でも③でもなく、②の「倒れ途中」。完成品(形態)よりも、描き途中(形成)をクレーは重視したらしい。静止画に込められる動的な部分、作者の運動が込められている部分…このあたりが、クレーの絵の魅力なのかなと、なんとなく掴んだ。難しいけど、ときどきこの本で大量の線描を浴びてもよいかもと思う。2017/05/23

またの名

15
計算し尽くして描かれる絵。色や大きさや反復するパターン構造を文字通りガチで数量化して計算するクレーはしかし、構造のための構造を求める図式主義に陥るのを避け、あくまでも花を咲かせるための根となるべき法則を研究する。あらゆる造形が物理学的、解剖学的、音楽的、光学的観点等から考察されるのは、固定した地上の静力学を超えて流動する大気の動力学へ、さらには宇宙圏へ翔け上がるのが目的。拘束された肉体的限界の「運命は、わたしたちの上に別の出来事も起こりうること、別の法則の通用する世界もあることを知らしめずにはおかない」。2016/12/27

roughfractus02

8
著者の絵画は世界を動態と捉えるための戦略的な図式だ。2項コードの中間から動的世界の生成過程を示す本書は、後半で色彩をテーマに、多様な力が絡み合い変容する世界を言葉と図で構造力学的に描く。プリズムを通したニュートンの7色の帯に対して、ゲーテは眼に起こる色彩現象を記録し、それらを円形に配した(色相環)。一方著者は帯の両端に青紫を加え両端を閉じて円環を作る。すると円は立体化し黒と白を2頂点とする2つの円錐の重なりに変わり、両者の重なり(中間)にカオスを表す灰色を配して渦巻き状に旋回させると無限の色彩が出現する。2025/03/31

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