ちくま学芸文庫
倭寇と勘合貿易 (増補)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 299p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784480095046
  • NDC分類 210.4
  • Cコード C0121

出版社内容情報

14世紀以降の東アジアの貿易の歴史を、各国の国内事情との関連で論じたグローバル・ヒストリーの先駆的名著。

内容説明

14世紀から16世紀にかけて、東アジア各国は激動の時代を迎える。中国では明が成立し、朝鮮半島では李氏朝鮮が誕生、琉球では尚巴志が三山を統一し、日本では南北朝が合一する。さらに諸国間の関係においても、朝鮮軍の対馬襲撃、朝鮮での倭人動乱、ヨーロッパ勢力の進出、秀吉の朝鮮侵略など、数多くの大事件が勃発した。こうした中、真の意味で覇権を手にしえたのは「双嶼」などの貿易基地を押さえ、海を制した者だった。国家間の公貿易である「勘合貿易」や自由商民「倭寇」の活動を通して、海の道でつながる東アジア世界の全体像をはじめて明らかにした、対外関係史の歴史的名著。

目次

第1章 前期倭寇の発生とその活動
第2章 勘合貿易体制の成立
第3章 遣明船貿易の展開
第4章 日鮮貿易の推移
第5章 南海貿易の盛衰
第6章 勘合貿易体制の崩壊
第7章 後期倭寇の消長

著者等紹介

田中健夫[タナカタケオ]
1923年、群馬県生まれ。東京帝国大学文学部国史学科卒業。東京大学史料編纂所教授、東洋大学教授などを経て、東京大学名誉教授。2009年没

村井章介[ムライショウスケ]
1949年、大阪府生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。東京大学史料編纂所を経て、同大学院人文社会系研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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HANA

33
室町時代から戦国期にかけての倭寇の活動と貿易状況を論じた一冊。全体的に倭寇よりは貿易の方に重心が置かれている印象。当時の倭寇の活動や対明貿易等が詳しく説かれていて、基本文献としてはこれ一冊あれば十分なほどだと思う。ただ明と朝鮮の貿易が主になっているため、それ以外の貿易、琉球とか南海、南蛮にはあまり触れられてなかった。南蛮については『世界史の中の戦国日本』でまとめられていたので、琉球についてもう少し知りたいな。読みながらグローバル化が叫ばれて久しい昨今、日本人はかつてグローバルな視点を持っていた、と感じた。2013/05/09

浅香山三郎

14
先月見た九博の足利将軍展では、勘合貿易の近年の研究成果が紹介されてゐた。かうした研究の源流の一つには、戦後の中世対外貿易史研究の大家である田中氏の仕事があり、同氏の主著が文庫で読めるのはありがたい。対外関係史は、国内だけぢやなくて東アジア全体の史料や研究を扱はねばならねので、研究者も少ない難しいジャンルだ。本書もやはり難しい。しかし索引があり、その成果を少しずつでも参考にできるので、これからもしばしば参照することになるだらう。2019/06/19

中年サラリーマン

5
この本を読むと今も昔も日本は外国と交易しないと生き残っていけないんだなぁと思った。2013/06/23

陽香

2
201212102017/06/12

shin

0
短い中にも、ぎっしりと内容が書かれていて面白い。朝鮮との貿易が特に詳しい。2013/03/01

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