ちくま学芸文庫
マッハ力学史〈下〉―古典力学の発展と批判

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  • サイズ 文庫判/ページ数 350p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480090249
  • NDC分類 423.02
  • Cコード C0140

内容説明

古典力学はどこまで科学的か?ニュートン力学における絶対時間・絶対空間は認められるものか?マッハの根源的検証は、疑いようもないと見なされていたニュートン力学の批判であると同時に、感覚の分析を通して考察された反形而上学的認識論でもあった。物理学と心理・生理学を往き来しながら、マッハの思想は大きなうねりとなり、アインシュタインの相対論に道を拓き、ヴィトゲンシュタイン、ゲーデルなど後世の哲学者に影響を及ぼした。下巻は「諸原理の応用と力学の演繹的発展」「力学の形式的発展」「力学の他の知識領域への関係」を収録。訳者による相対性理論とマッハの関係の考察を付す。

目次

第3章 諸原理の応用と力学の演繹的発展(ニュートン的諸原理の射程;力学の計算式と尺度;運動量保存、重心保存、面積保存、の法則 ほか)
第4章 力学の形式的発展(等周問題;力学における神学的、物活論的、神秘主義的観点;解析力学 ほか)
第5章 力学の他の知識領域への関係(力学の物理学への関係;力学の整理学への関係;結語)

著者等紹介

マッハ,エルンスト[マッハ,エルンスト][Mach,Ernst]
1938‐1916。オーストリアのモラビア(現チェコ領)生まれ。ウィーン大学卒業後、プラハ大学で高速流体の実験研究や心理学で業績をあげ、その間、『感覚の分析』などを著した。物理学のほかに科学論・哲学にも広がる大きな影響を及ぼした

岩野秀明[イワノヒデアキ]
1940年生まれ。東京大学文学部でギリシア哲学・認識論を学び研究し、卒業後哲学・論理学等を講義。専攻、哲学。東京情報大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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最小作用の原理に関連して、力学と光学のアナロジーで波動光学に対応する力学はないと言い切っている、現代から見たら丁度その位置を量子力学が占めるわけだけれども。古典力学の知識の中にどれだけ、その後に発展した量子力学や一般相対論の鍵となる概念が準備されていたかが見えて面白い。2009/07/25

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