出版社内容情報
人類は神とともに生きることを選んだ時、「創造する種」として歩み始めた。詩学、色彩、装飾、祝祭、美術の観点から芸術の根源を問い、新しい学問を眺望する。
内容説明
「ライオン・マン」―今からおよそ四万年前、世界最古の動物彫刻が現生人類の手によって創られた。材料はマンモスの象牙。二十世紀後半、ドイツ・シュターデル洞窟で発見された、ヒトとライオンを合体させた現実にはありえないハイブリッド・フィギュアはラスコー壁画より古い。人類はなぜ、「芸術」を欲するのか。人類は「神とともに生きる」ことを選んだ時より、「創造する種」としての歩みを始めた。多摩美術大学「芸術人類学研究所」が新しい学問の眺望を、本書において問いかける。
目次
序章 「芸術人類」の誕生―「根源からの思考」(生命の「臨界」と芸術の「根源」;「他者」から拓かれたアート)
第1章 爆発、丸石神、グラン=ギニョルな未来(芸術人類学とはなにか;岡本太郎と「芸術は爆発だ!」;石子と丸石―二つの石をめぐって;日本列島と“大地?”)
第2章 「ホモ・オルナートゥス:飾るヒト」―分節されない皮膚(「ホモ・オルナートゥス:飾るヒト」の誕生;「アール・デコ」と「プリミティヴ・アート」;シベリア「生死の皮」のインターフェース;反転と生命循環;モリスと「装飾」の古層;モリスと人類学;装飾主義:オーナメンタリズムへ)
第3章 野外をゆく詩学(遊歩による構想―ポエジーの探究;詩的トポスとしての小さな家―地上的次元;エクリチュールとしての造本―メディア的貫通;想像力と“インク”による書物論―物理学的;物の秘めたる―美術家たちの言語;Inversionと複素数の構造―数学的;Air Language―空中の本へ)
第4章 「東方哲学」の樹立に向けて(インド、神智学、近代仏教;「翁の発生」の射程;「国栖」をめぐって;「如来蔵」の哲学―折口信夫の「古代」と鈴木大拙の「霊性」が出逢う;「東方哲学」の樹立に向けて)
著者等紹介
鶴岡真弓[ツルオカマユミ]
芸術文明史家。多摩美術大学芸術人類学研究所所長、教授。ケルト芸術文化・ユーロ=アジア諸民族「生命デザイン」を追跡中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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