出版社内容情報
渦巻の眼ごとく支配者が出現する、古墳の時代の中国・朝鮮・倭。日本と他地域に見られる共通点とちがいとは。最新考古学から考える。
森下 章司[モリシタ ショウジ]
内容説明
紀元前一~四世紀の中国・朝鮮・日本。この時代の東アジアでは、中国の影響を受け、朝鮮・倭など周辺地域において、大小の「渦巻」が発生するごとく社会が階層化し、やがて「王」と呼ばれる支配者が登場する。その状況を最も雄弁に語る考古資料が「墳墓」だ。領域の明確な境界も形成されていなかった時代、ひととものが往来し、漢文化が大量に流入する一方で、東アジア諸地域の「ちがい」はむしろ拡大の方向へと向かった。明白に存在するそのちがいとは?それは何から生まれたのか?最新考古学の成果に基づき、古代アジアのグローバリゼーションとローカリゼーションに迫る。
目次
第1章 前方後円墳とは何か(前方後円墳の出現をめぐって;飛躍と東アジア;中国王朝の変動;東夷の社会変化;渦巻の展開)
第2章 ものとひとの往来(漢文化の波動;多様な交易;ひとの動き;倭の中の動き;交流の変容)
第3章 古墳の発達と王権(中国の王墓;朝鮮半島の王墓と倭;王墓発展の相互作用)
第4章 つながりとちがいと(権威の象徴;墳墓と思想;倭の墳墓;けがれときよめ;カミとひと)
著者等紹介
森下章司[モリシタショウジ]
1963年生まれ。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。考古学専攻。専門は古墳時代の研究。とくに銅鏡に関心を持つ。現在は、大手前大学総合文化学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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