内容説明
「社会」をどうみるか?われわれもその一員でありながら、いやそうであればこそ、社会をとらえるのは実はとても難しい。社会学は、一見わかりやすそうで意外に手ごわい。ただし、良質な入門書、面白い解説書に導かれれば、見慣れたものの意味がめくるめく変容し、知的興奮を覚えるようになるはず。本書では、著者自身が面白く読んだ書30冊を厳選。社会学の虜になることうけあいの、最良のブックガイド。
目次
1 社会学は面白い…?
2 近代への道筋
3 大衆社会・消費社会・メディア社会
4 イデオロギー・文化・社会意識
5 行為と意味
6 現代社会との格闘
7 学問の社会学
著者等紹介
竹内洋[タケウチヨウ]
1942年生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学教育学研究科博士課程退学。京都大学大学院教育学研究科教授を経て、関西大学文学部教授、京都大学名誉教授。京都大学博士。専攻は歴史社会学、教育社会学。エッセイ・書評・評論でも活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
61
著者が専門の社会学の本を30冊選び解説する新書であるが軽めでエッセイ的な部分もある。当然古典が多いが2008年の本でそれ以降のものは当然ない。ざっと目を通すだけのつもりで借りたが思うにそれぞれの本ごとの文がやや少なく感じ物足りない。まったくの初心者には多すぎるのかもしれないと配慮したのだろうか。まあこんな内容の本たちがあるのだということはわかった。社会学の領域の広さに呆れ驚く。2017/06/28
Aster
56
社会学自体曖昧で掴みにくいものでしたが、具体的な内容と絡めて名著を解説してくれる内に社会学というものがどんなものか段々と分かってくる。まさに社会を考える学問だと、でもそれは社会というより人間の学問。社会無くして人間の存在は確立されない。そして社会学を適用するのも私たち人間である。社会学ならではのメタ視点の考察も面白い。 当たり前のことを分かりやすい言葉で説明してくれることがどれだけ我々に示唆を与えてくれるのか、そこが社会学の本質でもあり、考察対象なのかもしれない。2020/11/28
ひめか*
44
去年から学校の朝読書の時間に、少しずつ読み進めてきたが、社会学に関して、その概念しか知らず、何も学んでいない今の私には難しくて、少し読み飛ばしてしまった。社会をどう見るのか。著者がおすすめの社会学の入門書30冊を厳選し、紹介したもの。個人的には、特に、Ⅲ大衆社会・消費社会・メディア社会と、Ⅳイデオロギー・文化・社会意識、Ⅴ行為と意味に、すごく興味をそそられ、面白かった。もっと学んで、知識を身につけてから、また読んでみたいと思う。2013/10/20
あきあかね
29
「社会学の魅力は、今までの人生を通じて生き続けてきた世界を、社会学の視界によって新しい光の下で見直すことを可能にしてくれることにある。」(ピーター·バーガー『社会学への招待』) 見慣れたものの意味が一変する知的興奮。本書はそうした社会学の魅力を伝える30冊がバランスよく選ばれている。 近代資本主義の勃興を、職業(天職)への献身を奨励するプロテスタンティズムの広まりの意図せざる結果であると喝破するウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』のような古典から、⇒2019/12/28
Tomoichi
24
題名の通り、社会学を理解するための30冊を紹介。読んだことがあるのは「共産党宣言」と「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」(途中で挫折)のみ。各書をわかりやすく解説してくれているが、わかったようなわからないような感じでした。著者の他の作品でも読もう。2018/11/20