ちくま新書<br> 生と権力の哲学

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ちくま新書
生と権力の哲学

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  • サイズ 新書判/ページ数 252p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480063038
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C0210

出版社内容情報

見えない権力、人々を殺すのではなく「生かす」権力が、現代世界を覆っている。フーコー、ドゥルーズ、ネグリらの思想を読み解きながら、抵抗の可能性を探る。

内容説明

権力とはわれわれの外にあって、人々を押さえつけるようにだけ働くものではない。それは、「見えない」かたちで動き、われわれを「殺す」よりも「生かす」ものとして働く不気味なシステムなのだ。厳密な実証的研究を踏まえながら、権理論に新たな位相をひらいた知の巨人、フーコーの思想を中心に、その課題を現代的な場面で捉えなおすべく苦闘するドゥルーズ、アガンベン、ネグリらの問題意識とその論理を丁寧に読み解くことによって、グローバル化し、収容所化する現代世界の中で、「ポジティヴ」に戦い続ける希望を提示する。

目次

第1章 不可視の権力―生政治学とは何か
第2章 「真理」の系譜学―フーコーの課題
第3章 「人間」のつくられ方―『狂気の歴史』から『監獄の誕生』へ
第4章 セクシュアリティーと生権力―『性の歴史第一巻』
第5章 「外」の力と「法」の逆説―ドゥルーズとアガンベン
第6章 帝国とマルチチュード―ネグリの挑戦

著者等紹介

桧垣立哉[ヒガキタツヤ]
1964年埼玉県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。大阪大学大学院人間科学研究科助教授。専攻は哲学、現代思想。生命の哲学を中心としたテーマで研究を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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harass

59
先日読んだ『生権力の思想』大澤とよく似た題名の同じちくまの新書からでているこの本(2006)を手に取る。この著者の「ドゥルーズ解けない問いを生きる」に感心したので借りた。フーコーの研究テーマの一つ、生権力(近代では、権力は人を殺す権力ではなく、人を生かす権力に変化した)の解説とそのエッセンスを応用発展させた、アガンベンやドゥルーズ/ガダリとネグロ=ハートの著作から紹介していく。後期フーコーの入門書であり、宮崎勤事件を語りたい大澤本とまったく別。難解な思想書をわざわざ読むことの意義について自覚できた良い本。2017/08/12

フム

29
勉強になった。今まで読んだ数冊のフーコー入門書の中で一番わかりやすかった。というか、私が知りたいと思っている生権力、生政治学について初学者にもわかるように整理されている。巻末の読書案内も参考になる。フーコーが見いだした生に介入する権力、という概念は規律訓練型権力からさらに発展し生殖や誕生、死亡率、健康の維持、寿命などがテーマとなる。今感染症で注目の公衆衛生学も、身体への直接介入ではなく、社会全体を展望して調整を図っていく権力である。2020/07/13

ネムル

18
フーコーからドゥルーズ、アガンベン、ネグリへと生権力の系譜を考察する。いまのコロナ禍よりも、別の興味から読んだ本だが、現代史へも生殖SFを見据えるにも役に立つと思う。15年も前の本ということでアガンベン読解もまだ入口だけ、もっと適した入門書もありそうだが、過度に難しくならずに丁度よい案配に読める。2020/08/28

おたま

8
フーコーの<生権力><生政治学>という考えを通して現在の社会における権力や政治、あるいは抵抗のあり方について、大変示唆的な本。フーコーからさらにアガンベン、ドゥルーズ、ネグリと展開させていくことで、より現代の権力、政治、グローバル化、生全体の管理とそれに対する抵抗ということを考えさせられた。ちょっと違った角度から、例えばオーウェル『1984年』、伊藤計劃『ハーモニー』、京極夏彦『ルー・ガルー』等のディストピア小説を理解するためにも大変有効であるように思う。ディストピアには現代社会の問題が凝縮されている。 2019/05/28

bibliophage

5
権力というものに対する考察が足りてないと思ったので手に取った1冊。フーコーからの生政治学の流れは非常に興味深い。ただ、新書を1回読んだだけでは理解できていない。アレントやハーバーマスの議論に注目していたので、生政治学はまた違った視点を提供してくれて、わくわくした。この分野を深く知ることは、主権や自由といったその他のことを考える指針になると感じた。2015/07/14

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