ちくま新書
戦争の記憶をさかのぼる

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  • サイズ 新書判/ページ数 248p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480062529
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C0236

内容説明

二〇〇五年八月で敗戦から六〇年を迎える。六〇年とは、ほぼ二世代の年月だ。子へ孫へと“戦争の記憶”というバトンはきちんと手渡されているだろうか。本書は湾岸戦争以後、アフガン戦争、イラク戦争と続く現代の戦争空間を視野に収めながら、「当時者意識の希薄化」という危機感のもとに、アジア太平洋戦争を私たちがどのように記憶し、あるいは忘却してきたのかを検証する。戦後五〇年から戦後一〇年まで、文学者、新聞メディアの言説をさかのぼり、一九四五年八月の敗戦をまたいだ詩人・高村光太郎の戦中・戦後に焦点を合わせ、戦争の記憶をリセットする力に対峙する思考をさぐる。

目次

序章 記憶のレッスン
第1章 見えない戦争―湾岸戦争と『敗戦後論』(見世物としての戦争/戦争という見世物;湾岸戦争詩の波紋 ほか)
第2章 戦争という名のテロリズム―9・11と「四千の日と夜」(二〇〇一年九月一一日;“ブッシュはカイバルを知っているのか?” ほか)
第3章 “戦後”の変容―メディアの言説から(一九九五年(戦後五〇年)
一九八五年(戦後四〇年) ほか)
第4章 敗戦をまたぐ―「一億の号泣」(東京大空襲体験者の描いた絵;高村光太郎の空襲体験 ほか)

著者等紹介

坪井秀人[ツボイヒデト]
1959年生まれ。1987年名古屋大学大学院文学研究科博士課程単位取得。文学博士。金沢美術工芸大学助教授等を経て、名古屋大学大学院文学研究科教授。専門は日本近代文学・文化史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

本命@ふまにたす

1
15年ほど前に書かれた「戦争の記憶」をめぐる一冊。前半と後半の間に断絶を感じるところはあるが、内容自体は興味深く読めた。2021/08/15

風見草

0
個人的には、かなりイマイチ。詩の解釈を行う意義がよく分からなかったし、新聞記事の読み込みもごく表面的。文芸的な解釈に終始し、社会に対する洞察というには及ばなかった…という印象。2013/08/28

URYY

0
特に、70年代の箇所を集中的に読んでいたのだけれど、なんというか、分析が散漫…。新書だから分析の精緻さを求めるべきではないと思うのだけれど、サジェスチョンも、照準が定まっていないような気がして…。再読なんだけれども、それを著者は、結局どういう角度から捉えてるの? というところに行き着かないもどかしさは、全編にわたってぬぐえなかった…、残念。2012/06/19

Naota_t

0
2011/08/17 2011/08/17

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