内容説明
現代詩は解らない、と言う。やはり高いアンテナが必要だ。即ち過去から現在までの詩史的検証。それによって見えてくる真実がある。詩でないもの『非詩』が、いかにその大胆な「越境行為」で未知の言語の喜びをもたらしたか。日常レベルの実用性を離れることで、魂の奥深くに眠る“肉声”を、詩人は掴み出す。凡百の入門書よりも詩史こそは大きな理解の支柱。これはその支柱を強化する検証の一サンプルのつもり。
目次
第1章 近代詩の出発
第2章 「幽趣微韻」の世界へ
第3章 自由詩の誕生
第4章 前衛詩の時代
第5章 プロレタリア詩の運命
第6章 モダニズムから「戦争協力」へ
第7章 戦後詩の祭典
第8章 抒情の変革
第9章 ひとつの転換期に
第10章 「詩」と「非詩」のたたかい