ちくま新書
ケインズ―時代と経済学

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480056351
  • NDC分類 331.74
  • Cコード C0233

内容説明

二十世紀最大の経済学者ケインズは、実に多面的な活動をした天才である。世界経済の動きとリアルタイムで対峙した巨人の生涯を振り返りながら主著『一般理論』とその他の著作について解説。知的遺産の今日的意義を考え、経済の動きを理解するために欠かせない視点と分析方法、そして、その発想・考え方を学ぶ一冊。

目次

1 エコノミスト誕生
2 第一次世界大戦
3 『貨幣論』まで
4 『一般理論』
5 五十年の後

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

119
吉川先生のケインズについての生涯や理論を一般向けとしてかかれたものだと思います。奥さんにも読んでもらったということでわかりやすさはあると感じられます。当時の世界情勢なども書かれていて経済を主に勉強しようとする高校生や大学教養学部向けの本だという気はします。ただ最近の学生や若い人はこのような本はあまり読まないのでしょうか?本屋さんではあまり見かけません。2016/02/09

しんすけ

14
ケインズは経済均衡を有効需要という一種の計画経済によって解決しようとした人物である。 現代の為政者(特に日本やアメリカ)は計画と云う言葉に社会主義を感じるのか、市場の無計画化を好んで新自由主義を標榜している。反ケインズ主義者であるフリードマンが1976年にノーベル経済学賞を受賞し、その後もフリードマン後継者が多く受賞している。これも現代の無計画社会を象徴したものと云って過言ではない。 公定歩合や消費税率が変更されるのは、無計画性に対する帳尻合わせに過ぎない。2020/02/10

Francis

8
日本の代表的なケインジアンによるケインズの簡潔な評伝であり、入門書。ケインズがイギリス経済が繁栄した後に二度の世界大戦を経て衰退した時代下、どのように新しい経済学を生みだしたかがわかる。1995年初版のため、反ケインズ的な空気がまだ強かった時代らしい巻末になっている。2015/12/08

masawo

7
伊東光晴氏の岩波新書版『ケインズ』は比較的伝記寄りな記述だが、吉川氏は欧米各国の当時の経済状況と絡めてケインズの学説について深掘りしつつ論じている。割とスルーされがちなインド省時代の活躍にスポットを当てており、目の付け所が違うなと感じた。ただ、まえがきの「本書の通読に際し経済学の予備知識は不要」の一言はちょっとどうかと思う。2021/06/25

脳疣沼

5
かなり読みやすい本だったし、自伝と学説がちょうどいい塩梅で絡み合って、なかなか良い本だった気がする。やっぱ吉川洋って頭がいいんだろうな。ケインズの新書といえば、岩波新書から出してる伊東光晴の本が有名だが、あっちよりこっちの方が入門には良い。2018/06/02

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