内容説明
メガネや靴といったモノへのこだわり。髪やお尻など肉体の部位への傾倒。窃視や露出、注目のW&Mなど行動で得る官能…。イメージを駆使して、ファンタジーに酔いしれる。フェチの最深奥に分け入り、メルヘン世界の住人を直撃。そのココロ模様の果てに見た“恍惚郷”の本質とは―。知的で平和な、聖なる性遊戯「フェティシズム」の全貌に肉迫する現場ルポルタージュ。文庫書き下ろし。
目次
第1章 フェチ探訪考(風俗痴帯を歩く;インターネットカフェ&書店探訪記 ほか)
第2章 フェチ探索考(靴;下着 ほか)
第3章 フェチ探査考(黒髪;男根 ほか)
第4章 フェチ探検考(「おなら」万華鏡(石原大介)
「スカトロ」陶酔行(井口昇) ほか)
第5章 フェチ探究考(フェチの壁;彷徨える性癖 ほか)
著者等紹介
いそのえいたろう[イソノエイタロウ]
1939年東京生まれ。幾多の職業を経て25歳で文筆業に就く。主に性産業を旗艦テーマに、スポーツ紙、週刊誌、雑誌等に寄稿をつづける。一方で日本テレビ「11PM」のコーディネーター兼レポーターとして18年間関わる。取材魂旺盛に体当たり、取材ファイターを自負する
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白黒豆黄昏ぞんび
18
5章まではひたすらフェチの紹介。心当たりのあるフェチや、ビックリなフェチまでありとあらゆるフェチ。おならフェチには驚きました。フェチが高じて自主制作でAVを作っちゃう人も。最終章ではいそのえいたろうさんのフェチ考が語られる。ここがやはりこの本の醍醐味で名言の数々!いそのさんと共にわたしも考えました。エロに真剣だとバカにされるけど例えばこれを他のものと置き換えたら時には称賛ともなるのではないか。エロだから卑しいなんてのは偏見。「フェチに愛あり」。そしていそのさんの愛情もひしひしと感じられた1冊でありました。2013/05/01
阿部義彦
13
ブックオフで発見。2004年4月に第1刷発行とあります。この手の本はその場限りの発行で版元品切れで、二度と市場には出ないでしょう。同じちくま文庫の「ぐろぐろ」と同じで斜め上からの性風俗路線。著者は性風俗ライターで過去にはあの「11PM」にもコーディネーター兼レポーターとして関わってきたそうです。山本晋也カントクみたいなものか?少数の楽しみだから玉手箱になる。第5章探究考はいきなり格調深く読み応えありました。「海より広いものは空。空よりも広い、それは人の心だ。」「ぐろぐろ」よりは真面目の情熱に溢れてます。2022/08/27
nbhd
11
あまりにステキな読友さんの感想に引きずられていたばかりに、古書店で「いそのえいたろう」の名を発見したときは声ならぬ声で思わず「おっ」と漏らしてしまった。おならフェチに、剃毛の大家など、聞き書きの妙もあって、深遠な性の世界は読んでおもしろいのだけど、おしっこやスカトロなどの趣向者に吐き気をもよおすような自分などはまだまだ浅学の徒であって修行が足りない、もちろん修行する気もないのだけれど。しっかし、いその氏のほかの著作のほうも幾分気になっているのも事実だ。2014/08/09
ki-luck
5
この本は凄い。圧倒されます。人間の性癖とは、こんなにも多種多様なのかと驚きを隠せません。 ある程度想像がつくものから、「それ!?そこ!?」と思うものまで。それらを好む理由を本人談などを元に記載してあり、「なるほどw」と謎の納得感が得られます。 また、何というか「俺、大丈夫だな」という謎の安心感も得られましたが、人によっては『コイツ分かってんな』という共感も得られるんじゃないかなと! 無駄に熱くレビューを書いてみました!2020/09/30
shino
2
何年ぶりかに読み返し。いろいろありますな、と。今はもっと細分化してるのかな。2013/09/25