出版社内容情報
情報が行き交い、フェイクニュースで記憶が上書きされる現代。自分の記憶をよりよく世話するには何が必要か。コンピュータ活用法など創見に満ちた知的悦楽の書!
内容説明
記憶、良好ですか?フェイクニュースが飛び交い、かつてない速さで記憶が書き換えられていく現代社会。変容し続ける情報環境のなかで、自分の記憶をどう世話すればいいのか?「知識OS」「知識アトラス」など創見にみちた知的愉楽の書!
目次
序章 記憶の現在
第1章 検索すればOKか
第2章 四つのエコロジー
第3章 記憶と自然
第4章 記憶と社会
第5章 記憶と技術
第6章 記憶と精神
第7章 記憶のデザイン
終章 記憶の未来
著者等紹介
山本貴光[ヤマモトタカミツ]
1971年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。コーエーでのゲーム制作を経て、文筆家・ゲーム作家。金沢工業大学客員教授、立命館大学大学院先端総合学術研究科講師。関心領域は書物、ゲーム、学術史など。「哲学の劇場」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
36
筑摩撰書で書名が『記憶の・・・』とくれば、記憶に関する脳科学の研究の現在というような内容かと思いきや、全然そんなことはなくて、前半はネット初心者に対する手取足取りの入門書といった感があり、後半は個人や社会を巡る記憶に関わるエッセイといったところか。最終章で、本やコンピュータなどの記憶装置を、より生産的にするために、書棚の配置やファイルの構成などについて具体的に記されていて、実践現代の知的生産術といった趣があり、大変参考になる。特にゲームクリエイターとしての著者の文章は、読みやすくかつ分かりやすく、最新の→2020/11/16
どんたこす
19
膨大な情報を扱えるようになった現在の情報環境と、それを使う人間の記憶との間に、より良い関係をむすふ仕組みを作れないか?現在の情報環境を前提として、自分の記憶をよりよく世話するためには何ができるか?2021/03/01
センケイ (線形)
11
よく行く街の本屋さんにて少し前に入手。生産性の向上を目指して。正直、実践編よりも前半の能書き部分が汎用的で面白い。記憶を取り囲む生態系として、精神、社会、技術、自然があるという話。それと、例えれば庭みたいな形で、自分の周りの (記憶を支える) ローカルな環境を (恐らく開と閉の間のような形で) 持つといいという話。実践編も面白いといえば面白いのだけど、VR 環境を作ろうという形で家ですぐに始めにくいのがネック。ということで後半はおまけという印象。総じて沢山本を読んでいるかたの考えを垣間見えたのが良かった2023/12/02
Akito Yoshiue
10
論旨が明快で理解しやすい。特に第7章の、記憶のための環境づくりが参考になった。2020/10/21
スプリント
8
記憶を世話する。 印象に残りました。2021/06/13