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筑摩選書
内臓の発見―西洋美術における身体とイメージ

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480015082
  • NDC分類 723
  • Cコード C0370

出版社内容情報

ルネサンス期、千年の時を超えて解剖学が復活した。人体内部という世界の発見は、人間精神に何をもたらしたか。理性と狂気が交錯する時代を逍遥する西洋美術史。

内容説明

中世後期、千年の時を超えて人体解剖術が復活した。精緻に曝かれた人体内部の構造に、ボス、ブリューゲル、ダ・ヴィンチをはじめ多くの画家が魅せられ、解剖学的人体を描く。その影響は教会に、キリスト教の本質にまで及んでいる。人体内部という世界の再発見は、人間精神に一体何をもたらしたのか―。聖なるものへの憧れと畏れ、狂気と理性が交錯する時代の深層を旅する西洋美術史。

目次

第1章 不信の手
第2章 剥皮人体
第3章 愚者の石の切除
第4章 子宮の夢想
第5章 目という神話
第6章 内臓―人体のモノ化
第7章 肝臓の不思議
第8章 体液の驚異
第9章 血液の神秘
第10章 心臓のさらなる神秘

著者等紹介

小池寿子[コイケヒサコ]
1956年群馬県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒業。同大学大学院人間文化研究科博士課程満期退学。文化女子大学助教授などを経て、國學院大學文学部教授。専攻、西洋美術史。著書に、『死を見つめる美術史』(芸術選奨文部大臣新人賞受賞。ポーラ文化研究所、のちちくま学芸文庫)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

36
死の舞踏を巡る美術史の研究家である氏の著書は2冊目、堅苦しすぎて、凡そカジュアルと対極な表現が多いが、論説は興味ある。とは言え面白いけど、咀嚼しづらい。この価格だから、モノクロは仕方ないとしても、大学テキストの感じ。表題がそぐわないな…内臓の発見というより、中世美術の変遷に於いての医学の話、つまり治癒者たるキリストが愛の求心の要として心身の糧となって行った。そこでは心臓初め内臓が宗教的愛の宿りの場として究極的信仰の対象となって行った。心臓は単なるポンプじゃなく、エジプトの様に国家の枢軸とまでされて。。。2017/03/30

takao

2
ふむ2024/03/20

Meroe

2
トマスの不信。「傷口は単なる『しるし』から、肉体の裂け目となり、さらに血をしたたらせる生々しい傷口そのものとして大きく口を開ける。トマスは、その身体の奇跡の窓から、内部を覗き込むように身をのりだし、驚きと畏れに満たされ、大きく目を見開く。このとき傷口は、人性のあかしとしてのみならず、肉体の死をも克服した神性のあかしとして顕となるのである。(p.23)」2012/04/07

Meroe

1
中世〜ルネサンス期を中心とした身体(の中身)とイメージの歴史。子宮とそのなかの胎児(透視)、解剖とエコルシェ、心臓–愛–ハート型がとくに興味深い。2011/07/27

kozawa

1
テーマは面白かった。本書の細部はどこまで真に受けていいかわかりかねる面もあったが…。絵画等に残る人間や内臓の歴史。解剖自体は昔からあってかもしれなくても、こういう歴史が辿れてしまえるという事実。2011/07/27

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