神話の心理学―現代人の生き方のヒント

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  • サイズ B6判/ページ数 211p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784479791676
  • NDC分類 164
  • Cコード C0095

内容説明

「生きるための深い知恵を学ぶ素材として、神話がある、と私は思っている。それは、人間存在のもっとも根源的なことにかかわることが、神話に語られているからである」。愛・憎悪・不安・嫉妬…。人が生きる悩みの根本…。

目次

第1章 不安や孤独の原因
第2章 ことのはじまり
第3章 「男と女」の深層
第4章 親子に横たわる葛藤
第5章 生きた知恵
第6章 無意識の真実

著者等紹介

河合隼雄[カワイハヤオ]
1928年、兵庫県に生まれる。1952年、京都大学理学部を卒業。1965年、スイスのユング研究所よりユング派分析家の資格を取得。日本にユング派心理療法を確立した。京都大学名誉教授。臨床心理学者。2002年1月より文化庁長官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

15
「神話と日本人の心」を軽くなぞるような内容で、コンパクトにまとまっていて読みやすいものの、4冊目としてはやや物足りなかった。とはいえブランク明けの復習には最適だし、河合隼雄入門書としてもお薦めできそう。前掲書が日本神話の中空均衡構造をメインに据えているのに対し、本書は東西の様々な神話を、意識の発生や父性原理と母性原理というシンプルな観点から読み解く。あらゆるものに象徴性を見出す心理学の視点も、逐一例を挙げながら平易な言葉で解説してくれる著者にかかれば難解な気がしない。神話、もっともっと読み込みたい!2017/11/25

かりこ

5
神話を心理学的な観点から解釈する本、であるが、思いのほか軽くて浅い本だった気がする。直前に読んだジョーゼフ・キャンベルたちの『神話の力』の方がよっぽど現代人の生きるヒントになりうると思う。しかしこの『神話の心理学』の著者は日本人であるため、日本神話の話題が多い。そのおかげで日本人である私は成る程と思わされることも多かった。特に日本神話の創世の段階のよくわからない神様の名前の羅列に関しては初めて納得することができた。2015/02/02

シフ子

5
164カ 現代人の生き方のヒントという副題の通り なぜ私たちが日常で怒り 憎み 果てには殺しあうことがあるのか 特に親子間の関係について助言を与える良書。親子で殺しあう事件が起きたり 自殺する者が絶えないのは 親離れ子離れを象徴的に行う「親殺し 子殺し」が行われていないからだという。父性原理と母性意識から社会を眺める視点がとても参考になる。つづく2011/01/19

kana

4
『ピレーモーンとバウキス』の神話が好き。「これまで仲良く暮らしてきたので死ぬ時は同時に息を引き取らせてほしいと願う」の文章にじわっときた。こんな夫婦になれる人と出会えたらいいなぁと思ってしまう。残念ながら神話と心・社会問題の繋がりは私の頭ではイマイチ理解できなかった。2017/06/30

Mizhology

4
ゼウスを父にもった子供は大変。人間に化けたりやりたい放題。日本神話もそうだけど、神様っていう名前はあってもかなりワガママという感想は棄てなくて良いと教えてくれた本。子供にとって、親は神のような存在という、本来は大人を戒めるのが神話の目的だったのか!と、目から鱗でした。やっぱり河合先生すごい。

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