出版社内容情報
17歳の息子に父が伝える、料理と人生のこと
「あのね、料理は特別なことじゃないんだよ。
まずはキッチンに立ってごらん」
シングルファザーとして日々の食事を作り続けてきた著者が、息子にそのレシピを伝える感動の料理エッセイ。
なぜ料理をするのか、なぜこんなにも美味しいのか。
コツやタイミング、経験から導き出した知恵も盛り込みながら、辻家の定番料理の数々を伝授していく。
読めばきっと、大切な人に料理を作りたくなる。
内容説明
あのね、料理は特別なことじゃないんだよ。まずはキッチンに立ってごらん。17歳の息子に父が伝える、料理と人生のこと。
目次
フランス風イカめし
チキンときのこのクリームソース
クロックマダム
ラモンおじさんのスパニッシュ・オムレツ
牛肉のタリアータ
じゃがいもとベーコンのタルティフレット
鶏もも肉のトマト煮込み
チキンピカタ
中華風蒸し魚
ラタトゥイユ〔ほか〕
著者等紹介
辻仁成[ツジヒトナリ]
作家。1989年『ピアニシモ』で第13回すばる文学賞を受賞。97年『海峡の光』で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として唯一受賞。著書多数。現在パリで17歳の息子と二人暮らし(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
232
辻 仁成は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者が料理が得意なのは知っていましたが、ここまでプロ級だとは思いませんでした。辻家にお呼ばれして美味しい料理を食してみたい。但し、パリ在住、ミュージシャン&作家でお洒落な著者が、「父ちゃん」なのは違和感があります(笑) https://www.tokyoheadline.com/557351/2021/06/25
mukimi
108
シングルファザーの筆者が17歳の息子へ贈るレシピ集。一品一品美味しそうで、エピソードも温かく、料理工程を頭に描きながら丁寧に読む。食べることは生きることに直結するから、美味しいものを食べると一番大切なことを自然に思い出せる。美味しい料理を作れる人は自分で自分を幸せにできる人で、さらに食べる人を想って料理をするって人と人の満たされたコミュニケーションなのだな。息子へ宛てたシンプルな文章のなかに、「料理をし、食べること」がいかに人生の豊かさに関わるのかという深いメッセージが詰まっていました。2023/09/09
よこたん
49
“いつか、君が自分の恋人や、あるいは血を分けた人に料理する日が来るのは間違いないから、パパは君に、その魔法を伝授する。人間に笑顔を与える料理という名の魔法だよ。” 父ちゃんから息子への料理指南。語りかけ口調でレシピも進む。あぁこそばゆい。っね、笑、喰おう!、多用。何笑ってんだ、テメー。って、当時17歳だった息子さんは、この本を読んだのだろうか。気になる。もう、料理の進行より、辻さんの口調が気になって半笑いが止まらない。小説は未読だし、たまにテレビでお姿を見かけるくらいだけど。なぜフランスに住んでるのかな?2022/07/13
ネギっ子gen
49
シングルファザーとして日々の食事を作り続けた著者が、17歳の息子に「食べることの素晴らしさと奥深さ」を伝える、人生の書&優しいレシピ集。ブックデザインがシンプルで粋。料理するようになったきっかけ。<シングルファザーになった時の絶望感は、いまだ忘れられない。あの日から息子は心を閉ざし、感情をあまり見せない子になった/藁にも縋る日々だったけれど、トマトに救われた/小さく頷き、「うん、美味しい」と返ってきた。何でもないやり取りだったけれど、あれは家族再生の最初の一言だった>。ボナペティ(どうぞ、召しあがれ)!⇒2021/09/17
ヒデミン@もも
45
辻さんも父ちゃんなんだなと思うと、なんだか微笑ましい。料理上手で美味しそう。とりあえず煮込みハンバーグ!2022/01/09