目次
0章 本書を理解するための脳の基礎知識
1章 痛みは感情―喜怒哀楽+痛!
2章 痛みという内的体験―文脈依存性と脳活動
3章 痛みの修飾と共感
4章 痛みの性差と月経周期
5章 新生児の痛みへの理解とその影響
6章 アロマセラピーは痛みを癒すか
7章 リラクセーションがもたらす癒し
8章 なぜ他者の痛みを癒そうとするのか
9章 痛みに強い脳をつくる
著者等紹介
荻野祐一[オギノユウイチ]
群馬大学医学部附属病院麻酔科講師、博士(医学)、日本麻酔科学会認定麻酔科専門医・指導医、日本ペインクリニック学会認定ペインクリニック専門医、1998年群馬大学医学部卒業、2007年群馬大学大学院医学系研究科麻酔神経科学専攻博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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陽子
38
私は数年前に怪我を負い、長い間強い腰痛に悩まされた経験から、本書に興味をひかれて手に取った。本書は麻酔科の医師として、痛みを脳科学的に分析し、当事者や医療者の立場など多角的な視点で「痛み」を分析しており、非常に興味深かった。著者は「痛み」とは「苦悩的な感覚および感情体験である」と記している。痛みというものは感覚でありながら、精神に大きく影響をもたらすものであることの実感があり、共感や納得できる部分が多くあった。特にリラクゼーションの重要性は共感できた。「痛みに強い脳をつくる」の最終章は興味深かった。2023/06/03
takao
3
ふむ2024/05/27
K
1
(2023,141.2)痛みは感覚ではなくて感情、コントロールできるという視点の本。確かに新しい。痛みは気から、とでもいえばいいのか。「痛み止め(薬)」では解決できないことに気づくこと、痛みはゼロにはできないこと。運動療法は、いわば、めんどくさいのはダメ=世の中に多く出回るストレッチ本の弱点はそこだ=長続きせず、覚えられず、いろいろ考えたり数えたりしないとできないストレッチはダメなんだ。シンプル、自由、覚えやすいストレッチ。それと散歩。手始めに痛みを10段階で表すことからやってる。初日7昨日6今日52024/10/25
とも
0
痛みを第五の感情として心理学的アプローチで研究した内容。痛みの定義が近年変わっていたことに驚いた。どの章も興味深い実験と結果があり、とても楽しく読めた。生理学的手法を用いた心理学実験本としても楽しめる。とても良い本だった。2023/11/03