感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とせ
1
ようやく下も読了。上下を通し文章や内容の美しさは際立っていたが、その社会情勢の複雑さや登場人物の心境の変化の激しさに、もう一度読み深める必要があると感じた。全体を通して一貫されたローマでの自由を求めた運動を縦軸とし、デイビッドとローマの同志とも取れる愛情関係に、劇作品の様なリズムを感じることができた。 本を読み、イタリア、ローマの社会情勢をここまで如実に物語として綴っている本を読んだ事がなく新鮮だと感じた。歴史を学ぶにしても、ただ事実だけをなぞるだけではなく、人の物語にフォーカスする事もすべきと感じた。2020/03/27