出版社内容情報
〈日本のお家芸「擬人化」を通して、日本美術の表現をひもとく〉
〈猫に魚、草木、感情、果ては神仏までも。何もかもをヒトのように描いてきたニッポンの美術史〉
アニメ・ゲームの世界ではもはや当たり前となった擬人化ですが、その歴史は古代にまでさかのぼります。『鳥獣人物戯画』や浮世絵の猫や金魚たちを思い浮かべる人も多いことでしょう。本書は日本のお家芸ともいえる擬人化表現を、日本美術史の目線でひもときます。擬人化表現が発展した背景を考えると、この国ならではの宗教観や政治体制も見えてくるでしょう。人間よりも人間らしく描かれた生物や非生物。作品上でいきいきと跳ね回る登場人物を鑑賞しながら、日本人が慣れ親しんできた古代から現代までの擬人化表現と日本文化の特異性を探ります。
【目次】
内容説明
古代から現代へ、連綿と紡がれてきた擬人化表現という試みを、美術史の目線でひもとく。
目次
一章 鯰百態
二章 神々のすがた
三章 鳥獣戯画
四章 仏のすがたと神仏習合
五章 十二支のはなし
六章 百鬼夜行と付喪神
七章 人に成る、化ける
八章 擬人化の諸相
九章 擬人化の挑戦
著者等紹介
島尾新[シマオアラタ]
美術史家。1953年、東京生まれ。東京文化財研究所研究員。多摩美術大学教授・学習院大学教授を歴任。根津美術館理事・『國華』編輯委員・トキワ松学園理事・横浜美術大学客員教授。雪舟など室町時代を中心に、中国・朝鮮を含めて現代までの水墨画を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
鴨の入れ首
1
2026年4月刊。図書館本です。平安時代頃から現代サブカルチャーまで、擬人化をテーマに日本文化の展開を辿る日本文化史解説書。それにしても、平安時代の神仏像や絵巻物から日本人の想像力(妄想力)が罰当たりなまでに豊かなことには驚かされます。今のサブカルチャー隆盛の原型を見たような気がして、読んでて興味深いし勉強になりました。2026/05/10
福ノ杜きつね
0
古代から明治まで、日本美術における擬人化表現の変遷を追った一冊。そこまでお堅い内容ではなく、アンパンマンや艦これ、ご当地ゆるキャラの話題も飛び出すので取っつきやすい。日本における擬人化は、重層性に特徴があると指摘。たとえば能楽では、人ならざるものが人の姿をとり、それを人間が演じるという構造が見てとれる。表現の二重、三重の組み合わせから生まれる奥深さ、意味合いの考察の楽しさ、現代のエンターテインメントにも欠かせない要素がここにある。これだから、歴史や古典に触れるのは面白いのだ。2026/06/02




