感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こんがら童子
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中世の芸能についてを、能を外して考えると言う面白い本だった。中世の芸能の代表を誰しも能だとする見方に、異議を唱えると言うわけだ。なぜなら能は中世だけにとどまらず、現在も残っており、それ故に能は中世にとどまらず普遍性を持っているからだ。そのためむしろ中世の芸能というのは、中世で消えていった芸能であり、中世の芸能を語ろうとするなら、その消えた芸能に光を当てるべきではないのか、と言う立場を筆者は取っている。したがってその観点でこの本は書かれており、能ももちろん含まれるが、能を中心として中世の芸能は語るのではなく2009/08/13