内容説明
学校や職場や家庭のなかで、女性と比べ「俺たちの方が大変だし、むしろ被害者だ!」と思わず叫んでしまったことってありませんか?いま男たちがライフステージのそれぞれの段階で直面する問題をリアルに描きながら、男女が共にフツーに生きられる社会を展望する。
目次
第1章 「ゆれる」男たち―家族相談からみる男性問題
第2章 男子は学校で損していないか!?
第3章 オトコのセクシュアリティが危ない
第4章 生きづらさの根源―ひきこもり問題から考える
第5章 妻はなぜ、夫のがんばりを認められないのか―子育てにおける夫婦の意識ギャップ
第6章 男女ともにフツーに生きられる社会―ジェンダーという視点から考える
著者等紹介
池谷壽夫[イケヤヒサオ]
了徳寺大学教養部教員。博士(社会福祉学)。哲学・教育哲学の視点から、ジェンダー・セクシュアリティと教育の問題、とくに男子問題に取り組んでいる
市川季夫[イチカワスエオ]
名古屋家族相談室長。主に、カップル・カウンセリングなど家族相談を行っている。日本福祉大学、人間環境大学等非常勤講師
加野泉[カノイズミ]
日本福祉大学社会福祉学部非常勤講師。ジェンダー論担当。社会学の視点から、教育と子育てに関わるジェンダー役割意識・規範についての分析をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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RYOyan
11
良くも悪くも毎週日曜夕方に繰り返し見てきてしまった、サザエさん一家のすり込みによる影響は大きいんだろうなと思う。あれを理想形としたら、なんとギャップの大きいことか。子育ての最中、男女共にかつての男のように働くことを求められる男女協働社会に嫌気がさして、若い世代の専業主婦願望が増してきていると言う。もっと多様に生きることができる社会を目指すべきなんだろうと思う。2018/03/16
たけふじ
2
子育てについて、夫は「妻ががんばりを認めてくれない」、妻は「夫が育児に参加しない」と嘆くのは、自分の身の回りでも感じるところだ。筆者は、「夫は子育てを手伝うだけでいい」と子育てについて「縄張り意識の強い妻」とそうでない妻がいるとし、そのことがすれ違いを生んでいると指摘する。ただ、子育ては性別により分業されるものでなく、「親」としての仕事。そこに意識を向けるために夫=仕事、妻=家庭という構造を、育休を使って完全にひっくり返した夫婦を紹介する。仕事と家庭を夫婦で切り分けることのデメリットに気づいていく。2020/05/06
hideko
1
社会を変えるには何ができるのか。 労働環境を変えるために、私ができることは何か。2017/06/11
鍵窪錠太郎
0
この手の「生きづらさ」について論じた本は沢山有るので、男にピックアップしていたとしても内容は何処かで読んだ内容が多かったりしたし、やや論調にバイアスが掛かっている感が有る章も有った。全体的に、よくある本と言った印象だったが、4章と5章、ひきこもりの原因と妻からの育児の評価が低い理由については少ない紙数でそれなりに納得が出来る説明が得られたので悪くはなかったかな。紙数の少なさと、執筆者の数からしてみればこんな所だろう、と思う。2017/04/08
昌也
0
再読2022/01/25
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