ハイデルベルクにおけるウェーバーとトレルチ

ハイデルベルクにおけるウェーバーとトレルチ

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  • サイズ B6判/ページ数 246,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784423170632
  • NDC分類 190.4
  • Cコード C3010

内容説明

これまで、ウェーバーにたいするトレルチの学問的依存関係ということが、よく言われてきた。本書はこうした《通説》にたいして、《近代世界の成立にたいするプロテスタンティズムの関わり》という魅力あるテーマに焦点をしぼり、資料と分析に即して、トレルチがウェーバーから負うところのものとともに、彼の独自の発想と貢献とをあきらかにしたものである。《栄光の時代》のハイデルベルクを舞台に、ふたりの偉大な思想家の光と影の全体像をあますところなく浮彫りにし、その思想の現代における意義を問う刺激に富んだ書。

目次

第1章 二人のハイデルベルクの学者のプロフィールのために(マックス・ウェーバー―《ハイデルベルク精神》の代表者;エルンスト・トレルチ―神学的・社会倫理学的関心から社会と文化の歴史的研究を始めた先駆者)
第2章 プロテスタンティズムと資本主義との関係―このテーマの今世紀初頭における意義(プロテスタンティズム、カトリシズム、ドイツ帝国;市民的学問潮流と修正社会主義的学問潮流との闘争;魔術から解放された世界における宗教)
第3章 プロテスタンティズムと近代世界(マックス・ウェーバーの構想;エルンスト・トレルチの構想)
第4章 ウェーバーとトレルチとの比較―1906年当時の二人の一致点と相違点(友人である二人の個人的関係;一致点と相違点)
第5章 総括と展望―20世紀のいくつかの経験にもとづく1906年の構想への回顧
補章 福音主義的社会倫理にたいするエルンスト・トレルチの意義
付論 一人の神学者の歩んだ道―ハインツ・エドゥアルト・テート=自伝的スケッチ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

K.H.

7
20世紀初頭、ハイデルベルク大学で教鞭をとった社会学者マックス・ウェーバーと神学者エルンスト・トレルチ。個人的な友人でもあった二人だが、知名度の上でウェーバーの陰に隠れがちなトレルチにスポットを当てた本書は、少々珍しい。ウェーバーの宗教社会学の成立にはトレルチの影響が大きかったのがわかる。それはいいとして、もともとは論文と講演なので小さな本だが、さらにその三分の一くらいが著者テートの自伝なのはちょっと恐れ入った。2024/05/16

ユーディット

2
著者はトレルチ研究者。マックス・ウェーバーの思想に多大な影響を与えたのがトレルチであり、彼がいなければウェーバーはキリスト教研究から離れることはなく、偉大な社会学者はありえなかったのではないか、という。思想や伝記的なものではなくあくまで限定的な内容で、二人の人間性や思想がリアル。資本主義とルネサンスの関係を記した「ルネサンスと宗教改革」と合わせて読みたい。2019/02/05

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