出版社内容情報
多様なことばのあり方を探る渾身のルポ!
世界中の少数民族・少数文化の人びとと触れあいながら、消滅の危機に瀕する各地の「消えゆくことば」の現状に警鐘を鳴らす。グローバル化と多様なことばのあり方を探る渾身のルポ!
内容説明
北半球から南半球まで、少数民族・少数文化の人びとと触れあいながら、消滅の危機に瀕する各地の「消えゆくことば」の現状に警鐘を鳴らす、入魂のルポルタージュ!グローバリゼーションと多様な「ことば」のあり方を探る。
目次
パトリックのことば
夢見る人びと―北オーストラリアの言語
世界を組み立てる
見えず、聞こえず―ユチー語
ドント・ヴォリ、ビ・ヘーピ
墓を出る―マン島語
ボロ語の動詞
獅子のことば―プロヴァンス語
縁から溶ける
フンボルトの鸚鵡
脱出術―インディッシュ
蘇生
ことばの鉄枷―ウェールズ語
全地のおもて
著者等紹介
エイブリー,マーク[エイブリー,マーク][Abley,Mark]
1955年、ウェールズとの国境に近いイングランド生まれ。ジャーナリスト、詩人。現在、カナダ・ケベック州のモントリオール近郊に家族と在住。英語とフランス語、すこしだけウェールズ語を話す
木下哲夫[キノシタテツオ]
1950年、東京生まれ。京都大学経済学部卒業。パリ第三大学英文科履修。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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宙庭隼人
3
詩人である(つまり言語学者でない)筆者が少数言語の話されている地域に実際に足を運んだ時の様子を綴ったもの。伝統言語を話すとして、近代になって生まれた物の名称をどのように創っていくのかが気になっていたので、そういった例が幾つか知れたという点でも、この本を読んで良かったと思えます。また、作者が言語学者というわけではないので、難解な専門用語が出てこなかったのでとても読みやすかったです。2015/01/03
おとや
1
筆者は言語の専門家ではないが、本書は少数言語の本ではなく、少数言語を話す人々のその言語に対する態度と取り組みに関する本なので、そこは大した問題にはなっていない。むしろ、一般向けに少数言語というものの重要性を啓蒙する本としては専門的すぎず丁度いい感じではある。ただ、訳者の訳語が一部あまり適切ではなかったり、一般的ではなかったりするものがあったのは引っかかった。2015/07/06