内容説明
現代医学では治りにくい難治性・慢性病のうち、漢方が得意とする病気に絞って治療法を詳しく解説。理論・診察・漢方薬の基礎知識から、各病気別の具体的な症例・治療法まで、漢方の得意不得意を明らかにし、現代医学との使い分けの大切さを説く。前著の入門編『はじめての漢方医学』に続く実践編としての第二弾。
目次
第1部 漢方の基礎知識(治療にはやはり漢方が必要である;漢方の診察と理論;漢方薬について)
第2部 病気別・漢方治療の実際(疼痛―線維筋痛症を例に;感覚の喪失―味覚障害・嗅覚障害;かゆみ―アトピー性皮膚炎;不妊症;気管支喘息;免疫の異常―自己免疫疾患・膠原病;難治性うつ病;認知症;不定愁訴の漢方治療)
著者等紹介
入江祥史[イリエヨシフミ]
1965年長崎県生まれ。大阪大学医学部医学科卒業、大阪大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。大阪大学医学部付属病院医員(内分泌代謝内科)、ハーバード大学医学部生理化学センター客員研究員、慶應義塾大学医学部東洋医学講座特別研究助手、慶應義塾大学病院漢方クリニック医長、慶應義塾大学医学部漢方医学センター非常勤講師などを経て現在。証クリニック吉祥寺院長。日本東洋医学会認定漢方専門医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
21
図書館放出本。夫が放置しているので先に読みました。面白いけれど字ばっかりで、自分的にはもっと図か写真が欲しかったな、と言ったら「このほうが俺は頭に入る」とのこと。学力の高い人らしい傲慢な言い方にむっ。まだ読んでもいないくせに。2020/10/05
Asakura Arata
1
なんでも漢方が良いという「漢方至上主義」をなんども戒めているところが、好感が持てる。具体的ケースを見ていると、試行錯誤の連続で、患者さんも相当粘り強く受診しているなあと感心した。医者側の人徳もあるのだろうが。2016/02/14
paluko
0
「漢方は西洋医学の薬より体に優しいけど効き目はゆっくりでファジー」みたいなイメージがあるけど、実はしっかりした理論体系があって、場合によっては検査数値をはっきり改善する効果が出る。特に、嗅覚障害にほとんど「こじつけ」のような理詰めで処方して改善をみたケースが興味深かった。2012/04/04