自己実現と心理療法―夢による“私”の探求

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  • サイズ B6判/ページ数 225p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784422115832
  • NDC分類 146.8
  • Cコード C3011

出版社内容情報

狂気、パートナー、夢の世界、老いと死についてなど、経験豊富な心理療法家が語る臨床の知恵。「心の底のメッセージとの対話」!

こころやからだに小さな困難を抱えながら現代社会を生きる私たち。その一人ひとりの日々の体験を通して、人間の深層へと潜る試み。狂気(人間に共通の運命)について、パートナー(内的な離婚と再婚)について、夢の世界(夢見遊び)について、そして老いと死について、さまざまな角度から、経験豊富なユング派心理療法家が語り尽くす臨床の知恵袋。この本をとおして私たちの誰でもが出来る「こころの底のメッセージとの対話」!

はじめに i

第一章 私のなかの/私を超える/私ならざるもの
   「こころ・からだ」における「想定外の事態」
   コウテイペンギンの驚くべき「知恵」
   「私」と「私ならざるもの」、そして〈私〉
   川上弘美『真鶴』を巡って
   「私ならざるもの」に出会い、〈私〉を探す場所

第二章 夢の語りに耳を澄ます
   「夢分析」について
   心理療法としての「夢分析」
   「夢見遊び」としての夢体験
   「夢見遊び」の危険性や副作用
   「B談話室」にて
   小さく弱きものの声に耳を澄ます

第三章 「私」と「私ならざるもの」とが出会う場としての夢
   「私」と「私ならざるもの」との関係
   夢を見ないこと
   「抑圧」について
   「神経症」という概念
   諫山創『進撃の巨人』より
   「巨人」の襲来と「パニック障害」
   「影」という存在
   夢に現われる「影」
   芥川竜之介『歯車』を通して
   実存的不安と「統合失調症的事態」
   夢に現われた「統合失調症的事態」
   もしもペンギンに「私」があったら
   高橋たか子『過ぎ行く人たち』から
   夢に現われた「探し求めるもの」
   レエン・コオトの男とブノワという名の男性
   夢のなかの「私ならざるもの」の声
   さまざまな「私ならざるもの」
   聖なる結婚
   夢に現われた「聖なる結婚」
   二人はなぜ死ななくてはならないのか
   『エロスと神と収容所』を読む
   「便宜的に神と呼ぶもの」との対話
   「自己」ということと〈私〉
   夢が導く〈私〉の存在

第四章 〈私〉とはいったい誰なのか
   〈私〉という出来事が「私」の身に起こる
   「私」と「私ならざるもの」との対立の苦しみのなかから〈私〉を探せ
   「私ならざるもの」は現実の「他者」でもある

【著者紹介】
1941年生まれ、臨床心理士・社会学博士(関西大学)。名古屋大学工学部中退、佐藤神経科病院、医療法人生々会松蔭病院、渡辺雄三分析心理室、人間環境大学教授を経て、現在、人間環境大学大学院: 特任教授、渡辺雄三分析心理室: 心理療法家。著書、『心理療法と症例理解』(誠信書房)、『病院における心理療法』(金剛出版)、『夢分析による心理療法』(金剛出版)、『夢の物語と心理療法』(岩波書店)、『精神分裂病者に対する心理療法の臨床心理学的研究』(晃洋書房)、『夢が語るこころの深み』(岩波書店)、『私説・臨床心理学の方法』(金剛出版)ほか。編著書、『仕事としての心理療法』(金剛出版)、『臨床心理学にとっての精神科臨床』(人文書院)、『開業臨床心理士の仕事場』(金剛出版)ほか。

内容説明

こころ・からだに問題を抱える私たち一人ひとりの体験を通して…「私」と「私ならざるもの」との対立~その苦しみのなかから“私”を探す~狂気(人間に共通の運命)について、パートナー(内的な離婚と再婚)について、夢の世界(夢見遊び)について、そして老いと死について。こころの奥のメッセージとの対話。

目次

第1章 私の中の/私を超える/私ならざるもの(「こころ・からだ」における「想定外の事態」;コウテイペンギンの驚くべき「知恵」 ほか)
第2章 夢の語りに耳を澄ます(「夢分析」について;心理療法としての「夢分析」 ほか)
第3章 「私」と「私ならざるもの」とが出会う場としての夢(「私」と「私ならざるもの」との関係;夢を見ないこと ほか)
第4章 “私”とはいったい誰なのか(“私”という出来事が「私」の身に起こる;「私」と「私ならざるもの」との対立の苦しみのなかから“私”を探せ ほか)

著者等紹介

渡辺雄三[ワタナベユウゾウ]
1941年生まれ、臨床心理士・社会学博士(関西大学)。名古屋大学工学部中退、佐藤神経科病院、医療法人生々会松蔭病院、渡辺雄三分析心理室、人間環境大学教授を経て、人間環境大学大学院:特任教授、渡辺雄三分析心理室:心理療法家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ゆき

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ひたすら誠実に“こころ”と向き合い続けた心理療法家の半生が書かれている、そんな濃密な内容のご著書でした。今の自分にとっての「私ならざるもの」とは何だろう?疎ましく厄介なことに向き合い続けていくことが必要、と叱咤激励されているようでした。2015/06/15

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