出版社内容情報
日本箱庭療法学会が脳科学者・茂木健一郎氏と翻訳家・松岡和子氏を迎えて行った、河合隼雄先生追悼シンポジウムの記録を書籍化。
目次
第1部 講演(世界の箱庭としてのシェイクスピア劇;無意識を耕すために)
第2部 事例発表(見られる不安・見る罪悪感にさいなまれる青年の内的体験)
第3部 全体討論
著者等紹介
松岡和子[マツオカカズコ]
翻訳家・演劇評論家
茂木健一郎[モギケンイチロウ]
脳科学者。ソニーコンピューターサイエンス研究所シニアリサーチャー。東京工業大学大学院連携教授
高野祥子[タカノサガコ]
高知心理療法研究所所長。日本箱庭療法学会理事。臨床心理士
河合俊雄[カワイトシオ]
京都大学こころの未来研究センター教授。日本箱庭療法学会常任理事。ユング派分析家。哲学博士。京都大学大学院教育学研究科教授を経て2007年より京都大学こころの未来研究センター教授
川戸圓[カワトマドカ]
日本箱庭療法学会常任理事。大阪府立大学人間社会学部教授。ユング派分析家。分析心理学とその象徴論を基礎にした箱庭療法やロールシャッハテストを専門とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kayak-gohan
18
2008年の河合隼雄一周忌にちなんで開催された「河合先生追悼シンポジウム(河合隼雄と箱庭療法)」の記録。本来は会員向けの学会誌だったが、市販本として出版された。第一部は講演二本―①松岡和子〈世界の箱庭としてのシェイクスピア劇〉/②茂木健一郎〈無意識を耕すために〉。松岡氏のシェイクスピア劇における“計算された言い間違い”は実世界という劇場の中で生きる人間という役者の無意識を炙り出す仕掛けとして作用するものであり、劇空間が世界を投影するもの=箱庭としてとらえることができるとする。2024/07/31
烟々羅
11
半年ほど前に購入していたが、今日ふと手にとって交通機関のなかで読み終えた。 中を読んでみたら、河合隼雄ファンクラブ同人誌でまとまりがないと感じる。改めてまえがきを見れば、2008年7月21日、河合隼雄一周忌の行事として行われたシンポジウムの記録だ。息子であり箱庭療法学会常任理事である俊雄氏への法事のつもりで仕切った人もいたし、そうでない人もいた…… のかな。 河合氏はユング研究所に学んだが、それはユングの死後で幸運だったと自伝で述懐されていた。飲み込まれるからだ。2012/02/15
S.コーニック
3
怖い箱庭は本当に怖い。2017/09/09
ポテトちゃん
2
茂木さんの存在が面白かった。河合先生と茂木さんの対談本の内容をさらに深く考えさせられた。科学的な考え方が最良と言われてきた世の中がこれからどのように変わっていくのか、はたして変われるのか。人間的なあいまいさもよしとする世の中でなければ、人間はしんどい。箱庭の実例は興味深いが素人には難しいし、玄人にもすべては理解できない。2018/11/08
仮。
1
☆☆2010/01/09