内容説明
子どもにとって、最善の道とは?心理臨床家であり、家事調停委員の経験も豊富な著者が、多くの事例を挙げつつ、離婚が子どもに与える影響を考察。子どもと片親の面会交流を制度的に保証するなど、先進的な取り組みを推進するアメリカの現状を詳しく紹介し、離婚後の親子関係が抱える“葛藤”を乗り越える道筋を探る。
目次
第1章 離婚のプロセスと離婚後の課題
第2章 離婚の子どもに与える影響:事例分析を通して
第3章 離婚後の親子関係:日米比較
第4章 米国の離婚調停
第5章 高葛藤離婚家族の特徴
第6章 葛藤を越えるための方策
付録資料 ラリー・ファミリー・ビジテーション・サービス
著者等紹介
棚瀬一代[タナセカズヨ]
1943年生まれ。高校時代AFS交換留学生で渡米、1968年国際基督教大学卒、1978‐80年関西いのちの電話相談員、1983‐90年京都いのちの電話相談員、1990年‐2002年大津家庭裁判所家事調停委員、1997年京都大学大学院教育学研究科博士課程修了、1999年博士(教育学)、臨床心理士。京都女子大学現代社会学部助教授、帝京大学文学部助教授を経て、神戸親和女子大学発達教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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すずめ
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離婚を中心に、前後の当事者と子供に起こりうる心理的状態と、身体的状態、生活の場の問題などについて説明してある。制度は誰を守るためのものか?を改めて感じた。家庭の問題は可視化されにくいし、他人に理解しがたいものもあるのだから、より一層支援が必要だと痛切に思う。2013/05/16
ophidian/TaichiOKABE
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離婚をめぐる子どもの問題、離婚を巡って子どもが抱える問題について、国内で第一線にて活躍されている神戸親和女子大学発達教育学部教授の棚瀬一代先生が、心理臨床家の視点から警告した重要な一著。2010年によりスリムな最新名著「離婚で壊れる子どもたち 心理臨床家からの警告」も出ている。2010/07/01