感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
168
生まれてから幾度夜空を見上げ、幾度憧れや哀しみを受け入れてきたのだろう。数少ない喜びも見上げれば思い出に変わる。今宵も星がきらめいている。色彩の詩人、いとうけんぞうさんが星と細月に恋をしたロマンチックな詩集絵本。星は降りそそぐ。幼かった夜空から少しだけ空に近づいたと思ったのに、私の両手をすり抜けて流れていく。朝が来るまでに慌てて夜空に描いた想い、夜明けのメロディにとけてしまった寝息。遠い日に見た夢をまだ確かめていないから、今夜も愛を語ろう。永遠に輝く星を探していよう。おやすみ。また夢の続きがはじまるから。2023/07/29
匠
110
どこかに必ず月が描かれている、いとうけんぞう氏の絵と詩の作品集といった感じの大人向け絵本。夜がテーマということもありほぼすべての絵が深いミッドナイトブルーを基調としており、幻想的でロマンティック。ほんの少しせつなさを漂わせている詩も個人的に好み。そして初めて読んだ当時より、今のほうがずっと内容の深みを理解できていて嬉しくなった。やさしいやさしい気持ちになれる絵本です。2013/11/30
greenish 🌿
42
美しく輝くたくさんの星ぼしに囲まれた幸せの家。《色彩の詩人》いとうけんぞう氏が描く、夜空と夢をテーマにしたファンタスティックな詩画集 ---パステルで描かれた深い深いブルーの世界。月や星が瞬き、その大きな夜空に見守られるように、ボクと君の拠り所である家が存在します。 語りたい夜もあれば、逃避行したい夜もある。綴られた詩も、その時々に合わせて自分の心の中に沁み通ってくるような気がします。 ベッドサイドに置いて、毎夜眺めながら眠りに落ちたい。そんな気分になる幻想的な大人の詩画集です。2013/12/08
tera。
19
夜空・星・月・旅。ボクが君への想いを捧げます。幻想的な絵に詩が添えられている大人の絵本だと思います。一日は夜に始まって夜に終わります。本の中にその夜の自分の気持ちに合った絵や詩を見つけられたら、いい夢が見られそうです。2013/12/07
がぉ@春待人
7
夜をテーマにした大人のラブレター。 夜空に輝く砂粒のような星々と薄い上弦の月、一軒の家。 読んでいると心の中に弦楽器の音が響いてくるようです、学生時代書きたかった絵のイメージ。 お気に入り2013/12/26