目次
アタッチメント理論の概要
養育者支援―サークル・オブ・セキュリティ・プログラムの実践
家族療法に生かすアタッチメント
総合周産期母子医療センター(母体・胎児部門)での支援
小児医療における親と子どもの不安、危機感への対処
成人のPTSD治療におけるアタッチメント理論の適応
安心の基地としての学校内相談室
ニート・ひきこもりを考える
アタッチメントの観点からみた物質使用障害の理解と援助
元受刑者の社会復帰支援におけるアタッチメントの病理と理解
アタッチメント理論はどのように役に立つのか
著者等紹介
数井みゆき[カズイミユキ]
1985年ノーザン・ミシガン大学文理学部心理学科卒業。1988年ユタ大学大学院発達心理学専攻修了、M.S.1991年メリーランド大学大学院応用発達心理学専攻修了、Ph.D.現在、茨城大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いとう
4
アタッチメントは子どもと養育者に関するシステムというイメージが強いが、人間の生存に必須のシステムであると考えると様々な場所(NICU、学校内相談室)や現象(PTSD、ニート・ひきこもり、物質使用障害)に適用が可能になる。 これほどにまでアタッチメント理論が広がると、やや過剰適用のようにも思えてしまうが、アタッチメント理論が『役に立つ』のには理由があり、それは終章で木村先生が指摘する通り、アタッチメント理論は感情であり関係であり、個人であり社会であるほどに、「人間存在の理論」として役に立つのだろう。2022/12/19