薩長同盟論―幕末史の再構築

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薩長同盟論―幕末史の再構築

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  • サイズ B6判/ページ数 265p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784409520741
  • NDC分類 210.58
  • Cコード C1021

出版社内容情報

敵対から融和へ、それはいかにして実現したか。最も新しく、最も詳細な薩長論、ここに成る。敵対から融和へ、それはいかにして実現したか。
最も新しく、最も詳細な薩長論、ここに成る。

敵対していた薩摩と長州が手を組み討幕への道をひらいたとされる薩長同盟。しか
し、そこに至る経緯を詳細にたどると、薩長の思惑のずれが見えてくる。それは明確
な「軍事同盟」ではなく小松帯刀と木戸孝允との「覚書」と呼ぶべきものだったので
はないか。文久二年から慶応二年までの四年間、目まぐるしく変化した情勢を整理
し、同時代の一次資料から幕末史の再構築を試みる意欲作。

「本書では、これまでの先行研究にも十分に目配りをしながら、主として薩摩藩にか
かわる一次史料の再検討と当時の政治動向の分析を精緻に行うことによって、あらた
な薩長同盟論を展開したい。これまでに、多くの研究者が使用してきた史料もふんだ
んに用いることになるが、場合によっては筆者独自の視点からの新たな解釈を加えた
い。原則として一次史料のみに依拠し、多角的に分析した政治動向と突き合わせなが
ら、実証的に分かり易く論を進めたい。その際には、薩長藩閥史観や司馬史観といっ
た、これまでの通説を培ってきた歴史観へ挑戦することとなろう。」(本書より)

プロローグ

第一章 薩長衝突の過程――寺田屋事件から禁門の変
 第一節 島津久光の率兵上京と寺田屋事件
 第二節 薩長の確執激化と禁門の変

第二章 第一次長州征伐と幕薩対立
 第一節 西郷隆盛の強硬論とその変節
 第二節 長州征伐の経緯と西郷の動向

第三章 中央政局の動向と薩長融合運動の開始
 第一節 将軍の進発と薩長両藩の状況
 第二節 岩国領・宗藩の薩長融和に向けた動向

第四章 坂本龍馬の登場と薩長融和の促進
 第一節 龍馬の周旋開始と木戸との会談
 第二節 将軍進発と西郷の下関来訪問題

第五章 長州藩の軍需品購入と薩摩藩の協力
 第一節 井上・伊藤の周旋開始と海軍局の動向
 第二節 名義借り問題と薩長融和の促進

第六章 長州再征・通商条約の勅許と薩摩藩
 第一節 再征勅許に関わる幕薩対立
 第二節 通商条約勅許に関わる幕薩対立

第七章 桂久武の上京と薩摩藩の動静
 第一節 桂の上京目的――江戸藩邸引き上げ問題
 第二節 幕府の薩摩藩対応と京都藩邸内の対立

第八章 坂本龍馬・黒田清隆の派遣
 第一節 坂本龍馬の二回の長州藩派遣
 第二節 黒田清隆の派遣の実相
 第三節 木戸の上京と長州藩事情

第九章 「小松・木戸覚書」の成立と意義
 第一節 木戸孝允の上京と薩長交渉
 第二節 大久保の帰藩と「小松・木戸覚書」の成立
 第三節 「小松・木戸覚書」の内容と意義

エピローグ

参考文献
人名索引

町田 明広[マチダアキヒロ]
著・文・その他

内容説明

敵対していた薩摩と長州が手を組み討幕への道をひらいたとされる薩長同盟。しかし、そこに至る経緯を詳細にたどると、薩長の思惑のずれが見えてくる。それは明確な「軍事同盟」ではなく小松帯刀と木戸孝允との「覚書」と呼ぶべきものだったのではないか。文久二年から慶応二年までの四年間、目まぐるしく変化した情勢を整理し、同時代の一次史料から幕末史の再構築を試みる意欲作。

目次

第1章 薩長衝突の過程―寺田屋事件から禁門の変
第2章 第一次長州征伐と幕薩対立
第3章 中央政局の動向と薩長融合運動の開始
第4章 坂本龍馬の登場と薩長融和の促進
第5章 長州藩の軍需品購入と薩摩藩の協力
第6章 長州再征・通商条約の勅許と薩摩藩
第7章 桂久武の上京と薩摩藩の動静
第8章 坂本龍馬・黒田清隆の派遣
第9章 「小松・木戸覚書」の成立と意義

著者等紹介

町田明広[マチダアキヒロ]
1962年長野県生まれ。上智大学文学部・慶應義塾大学文学部卒業、佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、神田外語大学外国語学部准教授・日本研究所副所長、明治維新史学会理事。専門は日本近現代史(明治維新史・対外認識論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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蔦屋重三郎そっくりおじさん・寺

60
年の瀬なのにこんな面白い本が出たので参った。2018年お薦めランキング滑り込みセーフである。幕末でお馴染みの薩長同盟。ドラマや漫画などで見慣れているが、よく考えたらあれはおかしい。だって薩摩と長州の殿様が握手しているならわかるが、家来に過ぎない西郷と木戸が、ましてや浪人の龍馬の仲介で「同盟成立!」となるのは思えば変である。このおかしさを一次史料で丁寧に丁寧に訂正してくれたのは好著『攘夷の幕末史』(講談社現代新書)の町田明広。一般書と専門書の中間ぐらいの内容だとは噂に聞いていたが、難しいぶん面白いのだ。2018/12/20

あまたあるほし

6
いわゆる薩長同盟の新しい視点をこれでもかと提示する。薩摩と長州双方の政治的な動きが、これでもかと描かれている。龍馬が歴史的には、薩摩手駒の一つであったこともよくわかる。物語としての龍馬に隠れた史実の龍馬が浮かび上がって面白い。一点だけ、これは出版社の問題だが、薩摩の「薩」という字が、カバーと本の中で違う。カバーは本の顔。もし、意図がないなら、しっかりしていただきたい。2019/01/14

半木 糺

2
新たな史料の発見や歴史観の変容によって大幅にその姿が見直されつつある幕末史。著者はそんな幕末史研究のトップランナーの一人である。薩長同盟の実態を丹念に調査し薩摩側の中心人物を小松帯刀とした上で名称を「木戸・小松覚書」とするよう提案している。成立が困難だった薩長の結びつきを最後に後押ししたのは黒田清隆の独断専行であった事実は興味深かった。2019/05/28

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