出版社内容情報
「日本」を取り囲む諸地域が交易を通じて形成した社会制度について考察する。国家の周縁部から歴史をとらえなおす画期的試み。
内容説明
海から立ちあらわれるもう一つの東アジア。サハリン、北海道、満洲から、琉球、奄美の島々まで国家の周縁部から歴史をとらえなおす、考古学、人類学、歴史学による画期的取組み。
目次
第1部 交流・交易をになった地域のすがた(アイヌ文化の成立と交易;琉球王国における貢納制の展開と交易―「琉球弧」域内統合と交易システム;アイヌの北方交易とアイヌ文化―銅雀台瓦硯の再発見をめぐって;南島の交流と交易―環東シナ海における位置)
第2部 社会をつくる人びと、つなぐ人びと(清代マンジュ(満洲)人の「家」と国家―辞令書と系図が語る秩序
近世琉球の社会と身分―「家譜」という特権
ダイチン・グルン時期のアンダ―帝国の編成から交易における活用まで
台湾事件と漢番交易の仲介者―双渓口の人びとのまなざし)
第3部 日々の営みをめぐる権利(極東ロシア先住民族の狩猟領域―沿海地方のウデヘの事例から;清末民国期の太湖流域漁民―漂泊・漁撈生活と入漁慣行;アイヌ社会における川筋集団の自律性;租界社会と取引―不動産の取引から)
著者等紹介
加藤雄三[カトウユウゾウ]
1971年東京都生まれ。総合地球環境学研究所助教。法史学
大西秀之[オオニシヒデユキ]
1969年奈良県生まれ。総合地球環境学研究所上級研究員。人類学、考古学
佐々木史郎[ササキシロウ]
1957年東京都生まれ。国立民族学博物館教授。文化人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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