内容説明
太平洋戦争に突入して二年が経過、戦線は膠着状態に陥っていたが、アメリカはその圧倒的工業力にものを言わせて、徐々に優位に立ち始めていた。そこで海軍大臣・山本五十六はアメリカを講和のテーブルに着かせるべく“天頂作戦”の発動を決定する。それは―アメリカの世論は膨大なる戦死者の前に必ず揺れる―との前提の基に最大で米軍六個師団(十二万人)を殲滅させる作戦だった!一方、ルーズベルト辞任を受けて新大統領となったトルーマンは政治的立場強化のためにも、米太平洋艦隊司令長官ニミッツに日本に対する完全勝利を要求。かくして、比島沖で日米の乾坤一擲の大決戦が開始される。